2022年02月23日
ロシアの「プーチン大統領のジレンマ」はどこにあるのでしょう
前略
ロシアの動き、プーチンさんの動きが全く分からないのが、凡人の辛さです。
・・・・
「オランダ病」という歴史的な言葉が、裏側にあるということで、なんとなく見える感じがする。
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ーーーー経済を理解しなければ、ウクライナでプーチンが「賭けに出る」理由は分からないーーーーー
2022年02月22日;加谷珪、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<ウクライナ危機は、政治的には「ウクライナの欧州化を防ぐ」のが目的だが、背景には世界的な再生可能エネルギーへのシフトで追い詰められるロシア経済の現状がある>
・・・・
ウクライナ情勢が切迫している。
2月17日時点でまだ侵攻は行われていないものの、ジョー・バイデン米大統領とウラジーミル・プーチン露大統領が電話会談を行うなど、ギリギリの交渉が続いている。
今回の出来事は、政治的に見ればウクライナの欧州化をめぐるロシアと欧米の争いだが、再生可能エネルギーへのシフトとそれに伴う原油価格の動きという経済的な問題も絡んでいる。
・・・・
ロシアはアメリカとサウジアラビアに次ぐ産油国であり、天然ガスの産出量も世界第2位である。
ロシア経済は完全に原油に依存しており、原油価格が下落すると財政赤字と経常赤字に、逆に原油価格が上昇すると財政も国際収支も黒字に転換する。
ロシアにとって原油価格は高めで安定していることが望ましいわけだが、ここにきて厄介な問題が持ち上がった。
それは全世界的な再生可能エネルギーへのシフトである。
・・・・
今後、石油需要が大幅に減少した場合、今のままではロシア経済は成り立たなくなってしまう。
これはサウジアラビアなど他の産油国にとっても同じであり、需要があるうちにできるだけ高い価格で原油や天然ガスを売っておきたいとの意向が働く。
中東各国は石油需要が激減しても、これまでに獲得した余剰資金を運用して利益を得る方法や、地理的特性を生かして太陽光発電所を整備し、豊富な電力を利用して水素を製造するという選択肢が残されている(中東は世界でも屈指の日照量を誇る)。
カタールなどは既にそうした方向に舵を切っているが、天候が悪いロシアにその選択肢はない。
ロシアにもオイルマネーを原資とする政府系ファンド(国民福祉基金)があるが、規模が小さく今後のロシア経済を支える力はない。
・・・・
>>>ロシアが危機を煽る経済的な動機
こうしたロシアのファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)を考えると、危険なゲームとはいえ、ロシアがウクライナ侵攻を企てることには、政治的な動機はもちろん経済的な動機もある。
欧州各国は脱炭素シフトを進めるため、石炭火力を次々と廃止している。
再生可能エネルギーの設備が完全に整うまでの過渡期には、どうしても天然ガスに頼らざるを得ない。
欧州の天然ガスはロシアに依存しているため、欧州にとって天然ガスはアキレス腱であり、ロシアにとっては逆に最大の交渉材料となる。
・・・・
欧州が天然ガスのロシア依存を過度に危険視した場合、再生可能エネルギーへのシフトを急ぐ可能性があり、ロシアにとってそれは避けたいシナリオだ。
一方、欧州が相応の高値でロシアから天然ガスを購入する長期契約を締結すれば、双方にメリットがある。
ロシアは脱炭素シフトの影響を最小限に抑えることができるし、欧州にしてみれば、エネルギーシフトの過渡期における供給体制問題に一定のめどを付けられる。
基本的にロシアは不利な状況だが、仮に侵攻するにしても、落としどころを探りたいと考えているはずだ。
・・・・
今回の出来事を俯瞰的に見た場合、ユーラシア大陸の新秩序形成の一環と解釈できる。
政治的にはロシアと欧州の関係が再定義され、経済的には産油国と消費国の関係も再構築される。
ロシアは経済制裁を回避するため中国の金融システムへの依存度を高めており、米中経済のはざまに位置する日本にとっては厄介な展開になるかもしれない。
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https://www.newsweekjapan.jp/kaya/2022/02/post-175_1.php
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それにしても、これだけの大掛かりな舞台を動かさなければだめなのでしょうか?
オリンピックのドーピング問題やら、いろいろ小細工をしている「世界のガキ」的存在のプーチンさんにしては、余り知恵のない田舎芝居が世界を混乱させているとしか思えない。
昨日も、TVのニュース議論の中でも、「本当の狙いが判らない」ということでした。
そうです、「こんな大がかりの芝居をしなければならない」のかと思ってしまう。
・・・・
いまです、世界は全体として、大きく変化しなければならないのでしょう。
グテーレスさんは、きっといいことを言ってくれるでしょう、そうでなければ日本でもどこでもいいのですから、まさに「世界政府」を作ってください、ロシアの国民もサウジの国民もアフリカの国民も全部で、「脱炭素」「脱成長」の世界観の人類の未来(明日)を共通認識にして、「労働集約型の世界」を作っていかなければならないでしょう。
・・・・
多くの、税金を使っている人たち、事業で大儲けしている人たちが、その知恵や資産を使って新しい世界を描き出してもらわ負ければならないのです。
・・・・
では、草々
2022-2-23
森下克介
ロシアの動き、プーチンさんの動きが全く分からないのが、凡人の辛さです。
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「オランダ病」という歴史的な言葉が、裏側にあるということで、なんとなく見える感じがする。
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ーーーー経済を理解しなければ、ウクライナでプーチンが「賭けに出る」理由は分からないーーーーー
2022年02月22日;加谷珪、
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<ウクライナ危機は、政治的には「ウクライナの欧州化を防ぐ」のが目的だが、背景には世界的な再生可能エネルギーへのシフトで追い詰められるロシア経済の現状がある>
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ウクライナ情勢が切迫している。
2月17日時点でまだ侵攻は行われていないものの、ジョー・バイデン米大統領とウラジーミル・プーチン露大統領が電話会談を行うなど、ギリギリの交渉が続いている。
今回の出来事は、政治的に見ればウクライナの欧州化をめぐるロシアと欧米の争いだが、再生可能エネルギーへのシフトとそれに伴う原油価格の動きという経済的な問題も絡んでいる。
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ロシアはアメリカとサウジアラビアに次ぐ産油国であり、天然ガスの産出量も世界第2位である。
ロシア経済は完全に原油に依存しており、原油価格が下落すると財政赤字と経常赤字に、逆に原油価格が上昇すると財政も国際収支も黒字に転換する。
ロシアにとって原油価格は高めで安定していることが望ましいわけだが、ここにきて厄介な問題が持ち上がった。
それは全世界的な再生可能エネルギーへのシフトである。
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今後、石油需要が大幅に減少した場合、今のままではロシア経済は成り立たなくなってしまう。
これはサウジアラビアなど他の産油国にとっても同じであり、需要があるうちにできるだけ高い価格で原油や天然ガスを売っておきたいとの意向が働く。
中東各国は石油需要が激減しても、これまでに獲得した余剰資金を運用して利益を得る方法や、地理的特性を生かして太陽光発電所を整備し、豊富な電力を利用して水素を製造するという選択肢が残されている(中東は世界でも屈指の日照量を誇る)。
カタールなどは既にそうした方向に舵を切っているが、天候が悪いロシアにその選択肢はない。
ロシアにもオイルマネーを原資とする政府系ファンド(国民福祉基金)があるが、規模が小さく今後のロシア経済を支える力はない。
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>>>ロシアが危機を煽る経済的な動機
こうしたロシアのファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)を考えると、危険なゲームとはいえ、ロシアがウクライナ侵攻を企てることには、政治的な動機はもちろん経済的な動機もある。
欧州各国は脱炭素シフトを進めるため、石炭火力を次々と廃止している。
再生可能エネルギーの設備が完全に整うまでの過渡期には、どうしても天然ガスに頼らざるを得ない。
欧州の天然ガスはロシアに依存しているため、欧州にとって天然ガスはアキレス腱であり、ロシアにとっては逆に最大の交渉材料となる。
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欧州が天然ガスのロシア依存を過度に危険視した場合、再生可能エネルギーへのシフトを急ぐ可能性があり、ロシアにとってそれは避けたいシナリオだ。
一方、欧州が相応の高値でロシアから天然ガスを購入する長期契約を締結すれば、双方にメリットがある。
ロシアは脱炭素シフトの影響を最小限に抑えることができるし、欧州にしてみれば、エネルギーシフトの過渡期における供給体制問題に一定のめどを付けられる。
基本的にロシアは不利な状況だが、仮に侵攻するにしても、落としどころを探りたいと考えているはずだ。
・・・・
今回の出来事を俯瞰的に見た場合、ユーラシア大陸の新秩序形成の一環と解釈できる。
政治的にはロシアと欧州の関係が再定義され、経済的には産油国と消費国の関係も再構築される。
ロシアは経済制裁を回避するため中国の金融システムへの依存度を高めており、米中経済のはざまに位置する日本にとっては厄介な展開になるかもしれない。
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https://www.newsweekjapan.jp/kaya/2022/02/post-175_1.php
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それにしても、これだけの大掛かりな舞台を動かさなければだめなのでしょうか?
オリンピックのドーピング問題やら、いろいろ小細工をしている「世界のガキ」的存在のプーチンさんにしては、余り知恵のない田舎芝居が世界を混乱させているとしか思えない。
昨日も、TVのニュース議論の中でも、「本当の狙いが判らない」ということでした。
そうです、「こんな大がかりの芝居をしなければならない」のかと思ってしまう。
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いまです、世界は全体として、大きく変化しなければならないのでしょう。
グテーレスさんは、きっといいことを言ってくれるでしょう、そうでなければ日本でもどこでもいいのですから、まさに「世界政府」を作ってください、ロシアの国民もサウジの国民もアフリカの国民も全部で、「脱炭素」「脱成長」の世界観の人類の未来(明日)を共通認識にして、「労働集約型の世界」を作っていかなければならないでしょう。
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多くの、税金を使っている人たち、事業で大儲けしている人たちが、その知恵や資産を使って新しい世界を描き出してもらわ負ければならないのです。
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では、草々
2022-2-23
森下克介
Posted by もりかつ at 09:26│Comments(0)