2025年04月21日

「ハーバーボッシュ法」「ノーベル賞」を非難する・・・・

前略
とうとう出た!
ノーベル賞批判である。
ノーベル自身はダイナマイトという悪魔の手先を発明して、莫大な人々を殺傷し、「大儲け!」をした。それが、世界の賞賛に値する賞を作って、受賞者だけでなく本人(ノーベル)の賞賛になっている。
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「のちにノーベル賞を受賞し、全人類を救うと思われた世紀の大発見、ハーバー・ボッシュ法のマイナス面は、この生物模倣には植物ではなく工場のプラント、すなわち、重化学工業の発展が前提となることだ。」
と著者は記述する。
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世の中の一般常識では、「食料生産に大きな寄与をした、ノーベル賞を授与されて当然で、素晴らしいことだ」と讃えられるのに何の違和感もない。
しかし、彼の目には、そんな風に見えない・・・。!!!!
人々h、この彼の指摘、批判に どれだけの共感が得られるのだろうか???
世間の人々の思考の浅さ・深さが、現われるところである。
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気候危機の関して、IPCCの云う産業革命以後の世界は、間違った道を歩いている、と読み解ける人がどれだけいるか??
そういう視点が、どこにもない、それが現実の世界である・・・・。
だから、気候危機なんぞ、単なる話題でしかない、更に気温が上昇して暑くなるなら、クーラーを強力にしないといけない、穀物の生産が難しくなるかもしれない、どうしたら食料を手に入れられるか?北極の白熊は大変だとかいうが、なんとか進化して、生き延びるんだろう・・・。
そんな調子の人類には、もうティッピングポイントを過ぎたら、何が起ころかすら考えれれない、そんな能天気な人類には、ガイア危機と言ったって馬の耳に念仏と言いうとおころ、・・・・・。

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ーーーーーーーーーーー「人口爆発」をもたらし「ノーベル賞」も受賞した「世界を救う」夢の粉「窒素肥料」…ーーーーーーーーーーーー
                その「恩恵」と引き換えにもたらした「残酷な現実」
                   藤井 一至(土の研究者)、2025-4-21,
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日々、踏みつけて気にも留めない土。
じつは、この土がなければ、生命は誕生しなかった可能性があるという。
それだけではなく、土は生物の進化や恐竜の絶滅、文明の栄枯盛衰にまで関わってきた。
生命進化に限らず、食糧危機、環境問題、戦争……いま人類が直面しているリスクは、「土」から見ると新たな景色が見えてくる。
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土を主人公に46億年の地球史の新たな一面を明かした『土と生命の46億年史』が発売後、大きな反響を呼んでいる。
長年、土一筋で研究を続けてきた藤井一至さんが明かす、いま私たちが知っておかなければならない「土の話」とは。
『土と生命の46億年史 土と進化の謎に迫る』(ブルーバックス)を再構成・再編集してお送りします。
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>>>>足りない窒素と世紀の大発見
人類が食料を増産するための手段は二つある。
一つは耕地を拡大すること、もう一つは面積当たりの収穫量を高めることだ。
世界の耕地は15億ヘクタール(陸地面積の約10パーセント)まで増加してから、徐々に頭打ちの傾向を示している。
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人口増加とともに一人当たりの農地面積は減少するため、人類は面積当たりの収穫量を高めるように努めてきた。
ただし、化学肥料のなかった時代、堆肥や人糞尿を精一杯リサイクルしたとしても、収穫量は土壌中の窒素の量に制限されていた。
窒素は植物の葉緑素を作るために必須な養分だ。
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・自然条件で土に供給される窒素の“収入”は、地球全体で1億2000万トンにもなる。
カミナリやマメ科植物の根粒菌が大気中の窒素を固定し、その植物遺体が土に供給され、微生物によって循環する
。ただし、土壌中の窒素の多くがタンパク質で水に溶けない。
微生物は酵素によってタンパク質をアミノ酸、アンモニア、硝酸へと分解し、それらを植物が吸収する。
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この自然の窒素循環速度が世界人口を現在の5分の1、16億人に制限していた。
それがちょうど戦争の世紀といわれる20世紀の初頭のことだ。
その少し前、アフリカやアジアの人口が増えるせいでヨーロッパの食料を確保できなくなると警告する講演がウィリアム・クルックス卿(きょう)(当時の英国王立協会会長)によってなされ、サイエンス誌に掲載されている[6-10]。
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100年前の英国の危機感は、今日の先進国で共有される食料危機への不安感と類似のものだ。
対策として、家畜小屋の床下だけでなくチリの砂漠地帯でも発見された窒素肥料となる硝石を、チリ硝石としてヨーロッパに輸出した。
しかし、チリ硝石もやがて枯渇する。
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そんな中、第一次世界大戦前夜に発明されたのが、工場で窒素ガスをアンモニア(窒素肥料)に変えるハーバー・ボッシュ法である。
化学肥料だけでなく火薬にもなるアンモニア製造技術の発明は、チリ硝石の確保に悩んでいたドイツで起こり、第一次世界大戦の引き金ともなった。
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>>>>私たちの身体の1キログラムは化学肥料由来の窒素
窒素は大気にあるのだからアンモニア(窒素肥料)もタダだと思いがちだが、細菌による窒素固定には膨大なエネルギーを要する。
このため、マメ科植物と共生する根粒菌は植物根から大量のエネルギー(光合成産物)をもらって窒素を固定し、対価として窒素を植物に渡している。
人類は石油や石炭などの化石燃料を使って工場(プラント)で窒素ガスを固定して窒素肥料を作り、畑で待っている作物に肥料を貢ぐ。
収穫物をいただく代わりに、また石油と石炭を採掘して肥料を生みだす。
これは大掛かりな根粒菌の真似、生物模倣のようでもある。
哲学者はやはり「人類は植物に奴隷化された」と笑うかもしれない。
しかし、生物的窒素固定に匹敵する1億トンを超える人工的な窒素固定によって化学肥料が利用できるようになり、世界人口は窒素不足に悩んでいた20世紀初頭の5倍にまで増加した。
私たちの身体の窒素2キログラムのうち半分は化学肥料に由来している。
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>>>>世紀の大発見の代償
のちにノーベル賞を受賞し、全人類を救うと思われた世紀の大発見、ハーバー・ボッシュ法のマイナス面は、この生物模倣には植物ではなく工場のプラント、すなわち、重化学工業の発展が前提となることだ。
つまり、窒素肥料の供給量は、国の経済力に制限される。
結果として、貧栄養な土に困っている途上国の人々ではなく、リッチな先進国の人々の元へと肥料が流れてしまった。
これがアフリカで農業生産性が低迷し続ける一因となっている。
また、リンと同じく、窒素もまた現存する生物だけでは物質循環が完結していない。
石油となった植物プランクトン、石炭となった植物など過去の生物の化石に一方的に協力を仰ぐことで成立する仕組みだ。
共生ではないために石油、石炭を生みだした生物に協力の対価を払わずに済んでいる。
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これは経済的には魅力だが、代わりに大きなツケを払うことになってしまった。
それは大気中の二酸化炭素濃度の上昇であり、より深刻なのは、いつかは枯渇する石油、石炭など化石燃料への依存体質である。
文明の繁栄は崩壊のリスクと対をなして巨大化する特徴を有していた。
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参考文献; 6-10 Crookes W( 1898) Science, 8( 200), 561-575.  6-11 Sutton MA et al. (2013) Our nutrient world. The challenge to produce more food & energy with less pollution. the Centre for Ecology & Hydrology.

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https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%E4%BA%BA%E5%8F%A3%E7%88%86%E7%99%BA-%E3%82%92%E3%82%82%E3%81%9F%E3%82%89%E3%81%97-%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%AB%E8%B3%9E-%E3%82%82%E5%8F%97%E8%B3%9E%E3%81%97%E3%81%9F-%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%82%92%E6%95%91%E3%81%86-%E5%A4%A2%E3%81%AE%E7%B2%89-%E7%AA%92%E7%B4%A0%E8%82%A5%E6%96%99-%E3%81%9D%E3%81%AE-%E6%81%A9%E6%81%B5-%E3%81%A8%E5%BC%95%E3%81%8D%E6%8F%9B%E3%81%88%E3%81%AB%E3%82%82%E3%81%9F%E3%82%89%E3%81%97%E3%81%9F-%E6%AE%8B%E9%85%B7%E3%81%AA%E7%8F%BE%E5%AE%9F/ar-AA1Dh9Wl?ocid=msedgntp&pc=LCTS&cvid=66f30bbc53f542069ade1d2572eacb87&ei=10
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いろい考えられるが、どうした事か?
今の政治も、多額の赤字国債を抱えて、世界から奇異な目で見られているはず。それなのにトランプ関税対策に「国民に5万円だか、10万円だか配ろう」と与党に入っている公明党委員長がいうのには、これは「赤字国債を出したらいい」と真顔で言う・・・。驚きである、公明党は自民党のお目付け役と思われていたはずなのに、・・・」
政治から、補助金や研究費が、幾らでも出てくるから、赤字国債の議論すらしないのが「日本の金儲け資本主義の企業」である。どこの国でも同じだろう、企業とは「利益をどれだけ出すか」しか考えない組織である、消費者という国民がどれだけ困窮して財政の大赤字、赤字国債をどれだけ出してもどこ吹く風である。
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この、ハーバーボッシュ法は素晴らしいものである。多くの新技術・IGS細胞の技術、断層写真技術が進化しているのも素晴らしい、おおいに金もうけになる・・・。
此処で、古い話だが「イリイチの、脱病院化社会・脱学校化社会」を見ても明らかなとおり、と私は思うのです・・。
しかし、こんな話を出そうものなら、私は非難轟々であろう。
世界中が「今の豊かさを維持しながら、気候危機対策、温暖化ガス対策、2050年までに温暖化ガス排出を実質ゼロに出来ると言われているし、誰もが世の中は解決してくれる、だから今の豊かさを更に向上する方策を勘g萎えて実行し「金儲け」を進めよう・・・、と考えて実行費ているのでしょう。
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この位の事を書いても、生成AI「チャットGPTも、コパイロットも」は、キチンと反応してくれる。
ネット社会の反映である生成AIが、理解してくれるというのは、奇妙な感じであるが、ネット上での人々の考えは、もうすでに、いい加減な考え方を許さない、という状況になっているのかもしれない・・。
まともな社会であって、気候危機を回避できる社会であって欲しいものです。
「人類危機、地球危機、ガイア危機」という言葉は生成AIの上では了解事項である。
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では、草々
2025-4-21
森下克介
  


Posted by もりかつ at 11:44Comments(0)