2024年03月29日
「油井などからのメタンガス排出の検知」が警報を発している・・
前略
温暖化ガスの内訳は、原因物質の1/3を占めると言われる。
温暖化の進行に伴う2次的な増加は、ツンドラ帯などで話題になっている(本当は、気温上昇が水蒸気の発生を促していることも重要な課題である)
・・・・
此処では、地表全体のメタンガス発生を吟味しているが、海洋のメタンハイドレートなども衛星検知器によってチェックされるであろうと思う。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
ーーーーーーーーーーーメタン漏出、予想以上に深刻=新研究で明らかにーーーーーーーーーーーーー
MIT , Methane leaks in the US are worse than we thought
by Casey Crownhart2024.03.29
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
航空機を使った新たな研究により、石油・ガス事業から漏出しているメタンの量は、これまでの推定値よりも大きいことが明らかになった。
今後、人工衛星による調査や地上調査などと組み合わせて、様々なメタン排出源を見つけていく必要がある。
国におけるメタン排出は、科学者たちのこれまでの推定より深刻であることが、新たな研究で明らかになった。
・・・・・・・
ネイチャー誌に3月13日に掲載されたこの研究は、米国の石油・ガス産出地域からのメタン排出量に関する、これまでで最も包括的な調査の1つである。
研究チームは航空機から測定したデータを用いて、調査対象地域の多くで、排出量が政府のこれまでの推定値よりもかなり多いことを発見した。
過少な見積もりが明らかになったことで、強力な温室効果ガスであるメタンを追跡するためのより優れた新しい方法が、緊急に必要なことが浮き彫りになった。
メタンの排出は、地球のこれまでの温暖化全体の原因の3分の1近くを占める。
この温室効果ガスの発生源は、湿地帯などの自然界に存在する。
しかしそれに加え、農業や化石燃料生産などの人間活動が、さらに何百万トンものメタンを大気中に放出してきた。
メタンの濃度は、過去200年間で2倍以上に高まっている。
しかし、メタンが正確にどこから排出されているのかということについては、まだ不明確な部分が大きい。
・・・・
これらの疑問に答えることは難しい課題だが、排出量を削減して気候変動に対処するための、極めて重要な第一歩である。
そのために研究者たちは、最近打ち上げられた「メタンSAT(Methane SAT)」のような人工衛星から、地上調査や航空調査まで、さまざまな手段を用いている。
米環境保護庁(EPA)は、生産された石油とガスのおよそ1%の量が、メタン汚染として大気中に漏れ出すことになると推定している。
しかし、相次いで発表された調査(この調査やこの調査)は、公式発表されている数字がメタン問題の本当の大きさを低く見積もっていることを示唆している。
新たな研究で調査が実施された場所については、「メタンの排出量が平均して政府の推定値よりも多いようです」と、スタンフォード大学の博士研究員として分析をしたローレンス・バークレー国立研究所の研究員、エヴァン・シャーウィン博士は言う。
シャーウィン博士が使用したデータは、米国の化石燃料生産地に関するこれまでで最大規模の調査で得られたものだ。
2018年に始まったこの調査で、カイロス・エアロスペース(Kairos Aerospace)とカーボン・マッパー・プロジェクト(Carbon Mapper Project)は、6つの主要な石油・ガス生産地域のマッピングを実施した。
対象となった地域全体で、陸上での石油生産の約50%、ガス生産の30%を占めている。
調査では、特定の波長の光を利用してメタンを検出できる分光計を用いて、上空を飛行する航空機から坑井サイトを測定し、約100万件のデータを収集した。
・・・・
ここからが面倒になる。
石油・ガス生産におけるメタンの発生源は、形状や規模がさまざまだ。
小規模な坑井の中には、1時間におよそ1キログラムの割合でゆっくりとガスが漏れるものもある。
もっとはるかに大規模な発生源は、1時間に数百から数千キログラムの量を排出するが、そのような漏出は短期間しか続かない可能性がある。
これらの調査で使用された航空機では、主に、1時間あたりおよそ100キログラムを超えるような大規模な漏れを検知する(ただし、シャーウィン博士によれば、その10分の1程度の小規模な漏れを検知することもあるという)。
それらの大規模な漏出場所の測定と、より小規模な発生源の漏出量の推定モデルを組み合わせることで、研究チームは、排出量全体において、大規模な漏出が占める割合が非常に大きいと推定した。
多くの場合、坑井サイト全体の1%程度で、メタン排出量全体の半分以上を占めている可能性があるとシャーウィン博士は言う。
・・・・
しかし、一部の科学者によれば、これらの研究には、まだ利用可能な測定ツールによる制限があるという。
「現在の技術の限界を示しています」と、環境防衛基金(Environmental Defense Fund)の主任上級科学者、リテッシュ・ゴータム博士は話す。
この研究で研究チームは航空測定を用いて大規模なメタン漏出を検出し、より小規模な発生源はモデル化に頼ったため、大規模な漏出の重要度を過大評価している可能性があるとゴータム博士は言う。
同博士は、メタン排出量に対する小さな坑井の寄与がもっと大きいことを明らかにした最新の研究が、他にもいくつかあることを指摘した。
問題は、1つだけの測定装置を用いてそれらの異なるメタン発生源すべてを測定することは、基本的に不可能であるということだ。
より明確な全体像を把握するためには、利用可能なすべての測定テクノロジーが必要になると、ゴータム博士は説明する。
・・・・
タワーに取り付けられる地上ベースのツールは、1つの地域全体を常時監視し、小規模な排出源も検出できるが、一般的に広い地域を調査することができない。
航空機を使った調査は、より広い範囲をカバーできるが、大規模な漏出のみを検出する傾向がある。
また、航空調査はスナップショットであるため、一定期間のみメタンが漏れ出している発生源を見逃す可能性がある。
人工衛星というツールもある。
3月には、グーグルとフランス電力(EDF)が打ち上げた人工衛星メタンSATが、地球を周回するメタン検出人工衛星群に加わった。
既存の人工衛星の一部は広大な地域をマッピングするが、詳細な情報はキロメートル単位でしか得られない。
もっとはるかに高解像度の人工衛星もあり、それらは数十メートル以内の詳細なメタン排出検出能力を持つ。
人工衛星は特に、米国ほど綿密な測定やマッピングが実施されていない世界中の多くの国々の状況をより詳しく知る上で、役に立つだろうとゴータム博士は言う。
・・・・
メタンの排出状況を理解することと、実際にそれに対処することは、別の問題である。
漏出を確認した後、企業は欠陥のあるパイプラインやその他の設備を補修したり、日常的にメタンを大気中へ放出している排気口やフレアを閉鎖したりするなど、措置を講じる必要がある。
国際エネルギー機関(IEA)の試算によると、石油・ガス生産から排出されるメタンのおよそ40%は、実質的にコストをかけずに削減できる。
メタンの損失を防ぐことで節約できる金額が、排出削減のためのコストを十分に上回るためである。
2021年に100カ国以上がグローバル・メタン・プレッジ(Global Methane Pledge)に参加し、今後10年間でメタン排出量の2020年比30%減を達成するという目標を掲げている。
バイデン政権が発表した石油・ガス生産者に対する新たなルールは、米国がこの目標を達成するのに役立つ可能性がある。
2024年に入って米環境保護庁(EPA)が、化石燃料企業に対するメタン料金案の詳細を発表した。
その金額は、大気中に過剰に放出されるメタンの量を基に計算されることになる。
・・・・
研究者たちは徐々に、メタン排出の実態をより良く把握しつつあるが、それに対処するのは容易なことではないだろう。
シャーウィン博士が指摘するように、「道のりは長い」と言える。
・・・
ケーシー・クラウンハート [Casey Crownhart]
米国版 気候変動担当記者
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
https://www.technologyreview.jp/s/331551/methane-leaks-in-the-us-are-worse-than-we-thought/?mc_cid=5b6038c886&mc_eid=a30e82edf2
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
既に、+1.5℃の上昇が確認されて、危機的状態のはずがイヤに冷静と言うか、投げやりな世界の態度が気になるところではある。
もっと議論を・・・・・・・・・・・・・
では、草々
2024-3-29
森下克介
温暖化ガスの内訳は、原因物質の1/3を占めると言われる。
温暖化の進行に伴う2次的な増加は、ツンドラ帯などで話題になっている(本当は、気温上昇が水蒸気の発生を促していることも重要な課題である)
・・・・
此処では、地表全体のメタンガス発生を吟味しているが、海洋のメタンハイドレートなども衛星検知器によってチェックされるであろうと思う。
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ーーーーーーーーーーーメタン漏出、予想以上に深刻=新研究で明らかにーーーーーーーーーーーーー
MIT , Methane leaks in the US are worse than we thought
by Casey Crownhart2024.03.29
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航空機を使った新たな研究により、石油・ガス事業から漏出しているメタンの量は、これまでの推定値よりも大きいことが明らかになった。
今後、人工衛星による調査や地上調査などと組み合わせて、様々なメタン排出源を見つけていく必要がある。
国におけるメタン排出は、科学者たちのこれまでの推定より深刻であることが、新たな研究で明らかになった。
・・・・・・・
ネイチャー誌に3月13日に掲載されたこの研究は、米国の石油・ガス産出地域からのメタン排出量に関する、これまでで最も包括的な調査の1つである。
研究チームは航空機から測定したデータを用いて、調査対象地域の多くで、排出量が政府のこれまでの推定値よりもかなり多いことを発見した。
過少な見積もりが明らかになったことで、強力な温室効果ガスであるメタンを追跡するためのより優れた新しい方法が、緊急に必要なことが浮き彫りになった。
メタンの排出は、地球のこれまでの温暖化全体の原因の3分の1近くを占める。
この温室効果ガスの発生源は、湿地帯などの自然界に存在する。
しかしそれに加え、農業や化石燃料生産などの人間活動が、さらに何百万トンものメタンを大気中に放出してきた。
メタンの濃度は、過去200年間で2倍以上に高まっている。
しかし、メタンが正確にどこから排出されているのかということについては、まだ不明確な部分が大きい。
・・・・
これらの疑問に答えることは難しい課題だが、排出量を削減して気候変動に対処するための、極めて重要な第一歩である。
そのために研究者たちは、最近打ち上げられた「メタンSAT(Methane SAT)」のような人工衛星から、地上調査や航空調査まで、さまざまな手段を用いている。
米環境保護庁(EPA)は、生産された石油とガスのおよそ1%の量が、メタン汚染として大気中に漏れ出すことになると推定している。
しかし、相次いで発表された調査(この調査やこの調査)は、公式発表されている数字がメタン問題の本当の大きさを低く見積もっていることを示唆している。
新たな研究で調査が実施された場所については、「メタンの排出量が平均して政府の推定値よりも多いようです」と、スタンフォード大学の博士研究員として分析をしたローレンス・バークレー国立研究所の研究員、エヴァン・シャーウィン博士は言う。
シャーウィン博士が使用したデータは、米国の化石燃料生産地に関するこれまでで最大規模の調査で得られたものだ。
2018年に始まったこの調査で、カイロス・エアロスペース(Kairos Aerospace)とカーボン・マッパー・プロジェクト(Carbon Mapper Project)は、6つの主要な石油・ガス生産地域のマッピングを実施した。
対象となった地域全体で、陸上での石油生産の約50%、ガス生産の30%を占めている。
調査では、特定の波長の光を利用してメタンを検出できる分光計を用いて、上空を飛行する航空機から坑井サイトを測定し、約100万件のデータを収集した。
・・・・
ここからが面倒になる。
石油・ガス生産におけるメタンの発生源は、形状や規模がさまざまだ。
小規模な坑井の中には、1時間におよそ1キログラムの割合でゆっくりとガスが漏れるものもある。
もっとはるかに大規模な発生源は、1時間に数百から数千キログラムの量を排出するが、そのような漏出は短期間しか続かない可能性がある。
これらの調査で使用された航空機では、主に、1時間あたりおよそ100キログラムを超えるような大規模な漏れを検知する(ただし、シャーウィン博士によれば、その10分の1程度の小規模な漏れを検知することもあるという)。
それらの大規模な漏出場所の測定と、より小規模な発生源の漏出量の推定モデルを組み合わせることで、研究チームは、排出量全体において、大規模な漏出が占める割合が非常に大きいと推定した。
多くの場合、坑井サイト全体の1%程度で、メタン排出量全体の半分以上を占めている可能性があるとシャーウィン博士は言う。
・・・・
しかし、一部の科学者によれば、これらの研究には、まだ利用可能な測定ツールによる制限があるという。
「現在の技術の限界を示しています」と、環境防衛基金(Environmental Defense Fund)の主任上級科学者、リテッシュ・ゴータム博士は話す。
この研究で研究チームは航空測定を用いて大規模なメタン漏出を検出し、より小規模な発生源はモデル化に頼ったため、大規模な漏出の重要度を過大評価している可能性があるとゴータム博士は言う。
同博士は、メタン排出量に対する小さな坑井の寄与がもっと大きいことを明らかにした最新の研究が、他にもいくつかあることを指摘した。
問題は、1つだけの測定装置を用いてそれらの異なるメタン発生源すべてを測定することは、基本的に不可能であるということだ。
より明確な全体像を把握するためには、利用可能なすべての測定テクノロジーが必要になると、ゴータム博士は説明する。
・・・・
タワーに取り付けられる地上ベースのツールは、1つの地域全体を常時監視し、小規模な排出源も検出できるが、一般的に広い地域を調査することができない。
航空機を使った調査は、より広い範囲をカバーできるが、大規模な漏出のみを検出する傾向がある。
また、航空調査はスナップショットであるため、一定期間のみメタンが漏れ出している発生源を見逃す可能性がある。
人工衛星というツールもある。
3月には、グーグルとフランス電力(EDF)が打ち上げた人工衛星メタンSATが、地球を周回するメタン検出人工衛星群に加わった。
既存の人工衛星の一部は広大な地域をマッピングするが、詳細な情報はキロメートル単位でしか得られない。
もっとはるかに高解像度の人工衛星もあり、それらは数十メートル以内の詳細なメタン排出検出能力を持つ。
人工衛星は特に、米国ほど綿密な測定やマッピングが実施されていない世界中の多くの国々の状況をより詳しく知る上で、役に立つだろうとゴータム博士は言う。
・・・・
メタンの排出状況を理解することと、実際にそれに対処することは、別の問題である。
漏出を確認した後、企業は欠陥のあるパイプラインやその他の設備を補修したり、日常的にメタンを大気中へ放出している排気口やフレアを閉鎖したりするなど、措置を講じる必要がある。
国際エネルギー機関(IEA)の試算によると、石油・ガス生産から排出されるメタンのおよそ40%は、実質的にコストをかけずに削減できる。
メタンの損失を防ぐことで節約できる金額が、排出削減のためのコストを十分に上回るためである。
2021年に100カ国以上がグローバル・メタン・プレッジ(Global Methane Pledge)に参加し、今後10年間でメタン排出量の2020年比30%減を達成するという目標を掲げている。
バイデン政権が発表した石油・ガス生産者に対する新たなルールは、米国がこの目標を達成するのに役立つ可能性がある。
2024年に入って米環境保護庁(EPA)が、化石燃料企業に対するメタン料金案の詳細を発表した。
その金額は、大気中に過剰に放出されるメタンの量を基に計算されることになる。
・・・・
研究者たちは徐々に、メタン排出の実態をより良く把握しつつあるが、それに対処するのは容易なことではないだろう。
シャーウィン博士が指摘するように、「道のりは長い」と言える。
・・・
ケーシー・クラウンハート [Casey Crownhart]
米国版 気候変動担当記者
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
https://www.technologyreview.jp/s/331551/methane-leaks-in-the-us-are-worse-than-we-thought/?mc_cid=5b6038c886&mc_eid=a30e82edf2
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
既に、+1.5℃の上昇が確認されて、危機的状態のはずがイヤに冷静と言うか、投げやりな世界の態度が気になるところではある。
もっと議論を・・・・・・・・・・・・・
では、草々
2024-3-29
森下克介
Posted by もりかつ at
10:31
│Comments(0)
2024年03月24日
「日銀植田総裁の決断」に関連して思うこと。
前略
日本の経済混乱「失われた30年」を演出してしまった、安倍・黒田の政策をどう見るか、これからどうするか、の議論です!!
「小幡 績」さんの議論は分かり易いと感じていました。
今回の議論も良くわかります、其の通りでしょう。
・・・・・
日本の金融経済の事実認識はできても、従来風(金儲け資本主義のGDP主義)の改善策すら見通せない状況と思います。
知り合いに出しているメールの文面を添付します。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
アベノミクス、黒田バズーカと言われたものはこんなことだった・・・
日本のデフレを、金融現象としてだけ見て、それにフルスイングして、よろけてしまい、
立ち上がれず、転んでしまって、足を怪我してしまって、治療しないままだった・・・。
今回これで、立ち上がろうにも足の治療なしで立ち上がってバッターボックスで・・・
何とかなるか最後の治療をどうするか・・・・
財政の糖尿病を直す方策がなければ、足の怪我が悪化するだけ・・・。
日本の戦後並みの金融・財政対策をするしかないのか・・・
いろいろ考えてしまうが・・・
・・・・・・・・・
https://toyokeizai.net/articles/-/743081
いったい「異次元緩和」をする必要はあったのか? 「壮大な実験」の失敗ではっきりしたことは何か (msn.com)
・・・・・・・・・・
でも日銀の植田さん(私の住む静岡県出身)はやるべきことをやっていく人のようですが、
本当の治療法にたどり着くか・・・
全ての日本人にこの病気を理解(インフォームドコンセント)させてからでないと治療はむり、
気候危機に対する世界の人すべての行動要請と似た次元ですが、やってもらえれば素晴らしい!
思いつくままに書きました・・・
適当に見てください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
さてさて、日本国民全員に理解されるためには如何したらいいのか?ここには大企業(トヨタ自動車など)の思惑が絡んでいるので尚更難しいことになると思う。
このインフォームドコンセントが出来てもできなくても、
戦後の日本では、「デノミと預金凍結(預金巻き上げ)」で何とか息をつないできて、「赤字国債御法度」の法律を守ってきたはずなのにである。
建設国債と言う赤字国債を筆頭に、結託した企業等と一緒になって日本を食い物にする計略を実行したのである。
まさに、明治期の「植民地政策・帝国主義国家」への舵取りが、太平洋戦争へと突っ走った日本の病癖が再発した様なものである、国民としては許せない!!
・・・・・・
日本国民全体(トヨタを含む大企業も)が、このインフォームドコンセントを理解できるか、そして、日本を脱炭素への道を歩むか問題である。
この脱炭素は、山極さんの云う「狩猟採集社会への路」へ向かう道と現状との中間点を目指そうということであるが、難しさは半端ではないので、まさにインドの塩の行進の様になるのではないかと思う。
更に、この行進は「世界中が一緒に歩まなければならない」のである。
ぐれたさんも一緒に先頭を歩いてほしいと思います。
・・・・
現在と狩猟採集生活の中間点で何とか「脱炭素・実質ゼロ」の見通しが得られば良いのですが・・・・・・
最大の課題は、人口増加の抑制が出来るかどうかという大きな課題もあると思います。
いずれにしても。
巷では「そんなことは誰でもわかっている、「現状の豊かさを維持しながら実現するための工夫・努力」が必要なんだ!」と偉い頬とおたちは言う・・・・・。
冗談じゃない!!!
そういう偉い人達は何をしてきたんですか!!!!
既に、+1.5℃を既に超過してきてしまっているんですよ!!
これからは、テッピングポイントを越して、正のフィードバックが作用して、まさに地球沸騰、燃える地球、地獄の扉は開いているのです。
・・・・・
最近認知症の進んだ人と話していたら、人類自体が既に認知症の世界で暮らしてきて、たまたま運がよくここまで生きて来ただけだ、と考えた方が良いのかもしれないと思い出したところでもある・・・・。
では、草々
2024-3-24
森下克介
日本の経済混乱「失われた30年」を演出してしまった、安倍・黒田の政策をどう見るか、これからどうするか、の議論です!!
「小幡 績」さんの議論は分かり易いと感じていました。
今回の議論も良くわかります、其の通りでしょう。
・・・・・
日本の金融経済の事実認識はできても、従来風(金儲け資本主義のGDP主義)の改善策すら見通せない状況と思います。
知り合いに出しているメールの文面を添付します。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
アベノミクス、黒田バズーカと言われたものはこんなことだった・・・
日本のデフレを、金融現象としてだけ見て、それにフルスイングして、よろけてしまい、
立ち上がれず、転んでしまって、足を怪我してしまって、治療しないままだった・・・。
今回これで、立ち上がろうにも足の治療なしで立ち上がってバッターボックスで・・・
何とかなるか最後の治療をどうするか・・・・
財政の糖尿病を直す方策がなければ、足の怪我が悪化するだけ・・・。
日本の戦後並みの金融・財政対策をするしかないのか・・・
いろいろ考えてしまうが・・・
・・・・・・・・・
https://toyokeizai.net/articles/-/743081
いったい「異次元緩和」をする必要はあったのか? 「壮大な実験」の失敗ではっきりしたことは何か (msn.com)
・・・・・・・・・・
でも日銀の植田さん(私の住む静岡県出身)はやるべきことをやっていく人のようですが、
本当の治療法にたどり着くか・・・
全ての日本人にこの病気を理解(インフォームドコンセント)させてからでないと治療はむり、
気候危機に対する世界の人すべての行動要請と似た次元ですが、やってもらえれば素晴らしい!
思いつくままに書きました・・・
適当に見てください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
さてさて、日本国民全員に理解されるためには如何したらいいのか?ここには大企業(トヨタ自動車など)の思惑が絡んでいるので尚更難しいことになると思う。
このインフォームドコンセントが出来てもできなくても、
戦後の日本では、「デノミと預金凍結(預金巻き上げ)」で何とか息をつないできて、「赤字国債御法度」の法律を守ってきたはずなのにである。
建設国債と言う赤字国債を筆頭に、結託した企業等と一緒になって日本を食い物にする計略を実行したのである。
まさに、明治期の「植民地政策・帝国主義国家」への舵取りが、太平洋戦争へと突っ走った日本の病癖が再発した様なものである、国民としては許せない!!
・・・・・・
日本国民全体(トヨタを含む大企業も)が、このインフォームドコンセントを理解できるか、そして、日本を脱炭素への道を歩むか問題である。
この脱炭素は、山極さんの云う「狩猟採集社会への路」へ向かう道と現状との中間点を目指そうということであるが、難しさは半端ではないので、まさにインドの塩の行進の様になるのではないかと思う。
更に、この行進は「世界中が一緒に歩まなければならない」のである。
ぐれたさんも一緒に先頭を歩いてほしいと思います。
・・・・
現在と狩猟採集生活の中間点で何とか「脱炭素・実質ゼロ」の見通しが得られば良いのですが・・・・・・
最大の課題は、人口増加の抑制が出来るかどうかという大きな課題もあると思います。
いずれにしても。
巷では「そんなことは誰でもわかっている、「現状の豊かさを維持しながら実現するための工夫・努力」が必要なんだ!」と偉い頬とおたちは言う・・・・・。
冗談じゃない!!!
そういう偉い人達は何をしてきたんですか!!!!
既に、+1.5℃を既に超過してきてしまっているんですよ!!
これからは、テッピングポイントを越して、正のフィードバックが作用して、まさに地球沸騰、燃える地球、地獄の扉は開いているのです。
・・・・・
最近認知症の進んだ人と話していたら、人類自体が既に認知症の世界で暮らしてきて、たまたま運がよくここまで生きて来ただけだ、と考えた方が良いのかもしれないと思い出したところでもある・・・・。
では、草々
2024-3-24
森下克介
Posted by もりかつ at
07:58
│Comments(0)
2024年03月14日
西欧の「民主主義幻想」から、世界はどこへ向かうのか・・・
前略
トッドの云う「民主主義幻想」と言う言葉を、的場昭弘氏は議論している。
中では、プロテスタンティズムの批判的理解があり、それは「エリート主義」であり、グローバル化を「再植民地化」ともとらえている。
民主主義社会は、「寡占的っ自由な社会」に対して「権威的民主主義」へと移行しているという。
・・・・・
最近あるキリスト教のページに有った「最終的には独裁国家」に成るという言葉も印象的である。
(人類の作る民主主義より「神の作った「神国」」が正しいということの様です。)
・・・・
「気候危機」の現状は既に「+1.5℃」を超えてしまっている、更に「+2℃」への路を驀進している現状を見ると、本当はどうするべきか????判らない・・・。
地球全体、人類全体は発展途上国の開発独裁の様な状態の時期は既に過去のものになる今である。
こんな覚めた世界観をどう始末したらいいのか・・・・
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
ーーーーー民主主義幻想が消えた「西洋」が没落する歴史的理由ーーーーー
『西洋の没落』の著者、エマヌエル・トッドの議論
的場 昭弘 : 哲学者、経済学者 ;2024/03/13 、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今からほぼ100年前、1冊の本が書店に並んだ。それはオットー・シュペングラー(1880~1936年)の『西欧の没落』(1918年)である。
フランスのアナール学派の創始者の1人でもあるリュシアン・フェーヴル(1878~1956年)は、その本が飛ぶように売れたときの様子をこう述べている。
・・・・・
「ドイツに一冊の書物が現れた。著者は当時無名のシュペングラーで、『西欧の没落』というセンセーショナルなタイトルが付されていた。
ライン河畔の本屋の店先に山と積まれていた八折り版が当時飛ぶように売れるさまを今でも眼に浮かべることができる」(リュシアン・フェーヴル『歴史のための闘い』長谷川輝夫訳、平凡社ライブラリー、87ページ)。
・・・・
>>>ドイツの崩壊と西欧の没落
シュペングラーの名は一躍有名になったが、この書物は、第一次世界大戦の直後に出版されたことで、戦争に病んだ人々の心をとらえたのだ。
敗戦に遭遇したドイツの人々の多くは、ドイツの崩壊と西欧の没落を予感し、この書物を我先に買ったのである。
もちろんこれは杞憂に終わったとも言える。
それは、西欧の代わりにアメリカという西欧が出現し、それから100年、なんとか西欧の地位を維持することができたからである。
しかし、2024年現在、ガザとウクライナで問題を抱える西欧の人々は、西欧の没落と同じことを考え始めているともいえる。
今まで疑っていなかった西欧の自信が揺らぎ始めているのである。
それは西欧の代表でもあったアメリカを含むアングロ=サクソン帝国の世界が崩壊しつつあるかに見えるからである。
・・・・・
前回私はエマヌエル・トッドの『西欧の敗北』という書物を紹介したが、そこに書かれたウクライナとロシアについては言及したが、本題の西欧については言及しなかった。
今回はその西欧についての部分を紹介したい。
・・・・
この書物の最後の方の11章に、なぜ世界の残りの国はロシアを選んだのか」という章がある。
その中に地図が掲載されている(307ページ)。そこには、ウクライナ戦争直後の4月7日、国連総会でのロシアに対する制裁決議案に賛成した国と、反対した国が、区分されている。
断固たる非難決議を支持した国と、それ以外の国を分けると、圧倒的に多くの地域が、この決議案に積極的に賛成しているのではないことがわかる。
アメリカとEUそして、日本などの一部の国を除いて、多くは、この非難決議案に、同意していないのである。
・・・・
>>>西欧を支持しなかった国の多さと西欧の誤解
ここからわかることは、いわゆる西欧(ここでは東欧も含まれる)は、人口にして12パーセントであり、残りの88%の非西欧人は西欧と同じようには考えていないということである。
その理由は、非西欧世界の人々にとって、グローバル化とは再植民地化の過程であり、非西欧には西欧とは違う価値基準が存在し、それが西欧と足並みをそろえることを拒否しているからである。
・・・・
もちろん、ロシア人が彼らに好まれているわけではない。
ただロシアは自らの価値を世界の価値だと喧伝もしないし、価値観を押しつけもしていないから、非西欧にとって、それは付き合い安い相手にしかすぎないのだ。
ウクライナ侵攻に関して西欧が盛んに主張していたキャッチフレーズに、「民主主義と自由を守るための闘争」だというものがあった。
しかし、トッドは、それに対して、それでは西欧には本当に民主主義国というものあるのか、本当に自由があるのかという問いを発している。
西欧を西欧たらしめているものを、トッドはフランスのようなカトリックではなく、プロテスタントに求めている。
だから不思議なことに、西欧の敗北の分析対象としてフランスを含めたカトリックの国は対象外となっている。
対象は、ドイツ、イギリス、北欧諸国、そししてアメリカ合衆国である。
「もしマックス・ヴェーバーが主張しているように、プロテスタンティズムこそ西欧発展の動力であったとすれば、今日プロテスタンティズムの死は、西欧の崩壊とその敗北の非常に月並みな原因ということになる」(140ページ)
・・・・
>>>アングロサクソンの民主主義の変容
プロテスタンティズムの宗教精神が刻苦勉励という資本主義の精神を生み出したというのはマックス・ウェーバーが主張した有名な議論だが、一方でこの思想は人種差別主義も生み出している。
黒人差別やナチズムのような差別が強いのも、カトリック地域ではなくプロテルタント地域だ。
そうした差別意識が、民主主義という概念と結びついたら、どうなるのか。
プロテスタンティズムの刻苦勉励は、選ばれたエリートを生み出し、それによる経済発展が生まれる一方、そうした精神をもたない人々に対する差別を生み出す。
もし、そうした宗教精神が消えれば、プロテスタンティズムは、ただのエリート主義になりかねない。
・・・・
ゼロ度のプロテスタント精神、すなわち宗教精神を欠いたプロテスタントはエリート主義に陥り、それは一方で寡占的オリガーキーの社会を形成する可能性があるのだと、トッドは指摘する。
となると、その時点で民主主義はすでに完全に失われているともいえる。
宗教精神が喪失した今では、エリート主義が、寡占的支配を生み出し、セレブの社会を作っているのだという。
選ばれしセレブの自由な民主主義になりつつあるという。
ウクライナ戦争で問題になった自由と民主主義を守るという言葉自体が、すでに今では意味を失っているのではないのかというのだ。
・・・・
では現状はどうなっているのか。
もはや民衆に開かれた民主主義ではなく、一部のエリートに自由に開かれた自由な寡占的(オリガーキー)社会のみが存在していることになる。
しかし他方で、ロシアなどの地域ではかえって民衆の平等が支配し、確かに選ばれた政治家が権威主義的な力をもつことはあるが、それ自体は公平な民主的制度によって担われているともいえる。
そうした社会をトッドは、全体主義社会ではなく、権威的民主社会と表現する。
・・・・
>>>「権威主義的民主社会」の浮上
そうなると、自由と民主主義vs全体主義という図式はもろくも崩れ、寡占的自由な社会vs民主的権威主義との対立となり、そもそも西欧が守っているものは、今では自由と民主主義ではなく、寡占的な自由な社会であるというのだ。
今の民主主義社会は、かつては衆愚社会と呼んでいたものですらなく、無能な一部エリートの寡占的社会だというのだ。
こうして西欧の政治家たちやジャーナリストたち、学者たちエリートは、内輪のセレブな社会にいそしんだ結果、ウクライナで起こっていることの判断を間違ったというのだ。
・・・・
現実に起こっていることから、何を読み取るかではなく、今まで信じて来た安定と平和という価値観から抜けだすこともできず、現状にただ驚き、うろたえ、現実をしっかり見ることもできず、自らが現実の歴史の中にいることを忘れ、歴史の傍観者になっているのだという。
そして「さらに悪いことに、彼らは旅行者として歴史を横断し、ヴァカンス中の夜に「モノポリー」のゲームを楽しむように、言葉でヨーロッパを作りあげ、人々を煙に巻いたのである」(162ページ)。
トッドは、このような状態のことをロシアでは、「マクロン化」(Macroner)という新しい動詞として使われているのだと、紹介している。
つまり、「何かしゃべりまくっているが、なにも語っていない」という意味だ。
・・・・
とりわけ西欧社会を危機に陥れているのは、ロシアや中国が強くなったことではなく、西欧社会の大国アメリカの劣化だという。
それはウクライナ戦争報道においても現実を直視せず、希望的観測の報道に終始したニヒリズム的態度に現れているという。
その劣化は、アメリカ人の平均寿命が下がっていることにも現れている。
2014年の77.3歳から、2020年の76.3歳に減少しているのだ。
自殺、アルコール、戦争などの原因があるにしろ、1人当たりの所得7万5000ドルの国とは思えない水準である。
・・・・
もちろんGNPなどというものは、ドル計算によるバブル計算にしかすぎない。
金融サービスと産業が同じ金額だとしても、それが経済に与える意味はまったく違う。
西欧社会は、日本とドイツを除いて産業の割合が低く、それに比べて非西欧ではその率がとても高い。
実質的な豊かさを実現できていない、ドルだけもっているバブル社会だともいえる。
・・・・
>>>オリガーキー民主社会vs権威主義的民主社会
こうした現状の中で、トランプなどの右翼政権があちこちで生まれているのはなぜかという深刻な問題もある。
まさにエリートの思考と大衆とのねじれ構造がそこにあるのだが、西欧社会の一般民衆がデモクラシーからネグレクトされていることにも原因がある。
政治家も一流大学を出るエリートも、今や一部のものに限られるようになり、ジャーナリズムも法律も大衆にとって不都合な物になってくる中で、大衆は絶望感に陥っているともいえる。
そして、与えられるメディア情報も事実と真逆の都合のいい情報ばかりと来ている。
そうした中で大衆は、エリートが「盲目」であるのと同じく、盲目の状態に追いやられている。
そう考えると、西欧社会が民主主義的だという根拠がどこにあるのかともいえる。
そしてその民主主義が、まるで絵に描いた餅であり、現実が完全に裏切られているとすれば、大衆はどう抵抗すればいいのか。
まさにそれが西欧社会で分断が生み出されている原因でもある。
刻苦勉励と高尚な意識を持った選ばれしエリートが、たんなる寡占支配の無能のゾンビ(生き返った死者)の集まりになったとき、人々が怒りをもってポピュリズムに流れるのも致し方のないことなのかもしれない。
・・・・
>>>民主主義という名の西欧の幻想
また非西欧諸国の多くが、民主主義という名の西欧の幻想にうんざりしていることも確かである。
民主主義と自由が、新自由主義として新しい植民地主義をそれらの国に強いてきたのだとすれば、非西欧世界が西欧的価値観に対する偽善と嫌悪の意識を持つのも当然かもしれない。
もちろん、トッドの議論は親族構造などの歴史的背景を中心に世界を考察してきた社会学的分析、すなわち各地域の歴史的構造の分析にすぎないのかもしれない。
この議論で、深層的構造を説明することは可能だが、突然変化する社会構造を説明することは難しい。
だから、ややもすると極めて保守的な議論になりかねない。
新しい平等や自由を求める声が、旧い構造を変化させるのでそれを拒否し、旧い構造の持つプラスの側面を評価すればするだけ、保守的思想こそ重要だということになりかねないからだ。
・・・・
しかし、人間のあり方がそう簡単に変化しないことも確かだ。
各地で起きている西欧的価値観の受容がうまくいっていないことが、まさにそれを証明している。
グローバル化の中で人間はよく似てくると同時に、他方でますます異化していくというのも事実だからである。
西欧が没落したかどうか、今のところまだわからないが、西欧の歴史が相対化される時代が始まったことだけは確かであろう。だか
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
https://toyokeizai.net/articles/-/740473?page=4
+++++++++++++++++++++++++++++++
資本主義はマーケテイングで動いている面がある。
そのマーケテイングの基本は「顧客の欲望の開発」であるとも言われます。
そんな金儲け資本主義がいつまでも蔓延っていたら、どうにもならない。
・・・・
最近、アメリカの奴隷解放運動の進展中に「大統領が奴隷を使い・女性に何人も子供を産ませていた」という事実があったということを知りました。
人間の意識は「自分に甘い」と言うよりも「自分の事は棚に上げてしまう」と言うご都合主義をだれも否定できない、ということの様です。
・・・・
さてさて、「気候危機」を自分事として考えることが出来ないのは当然という認識を再確認すれレばするほど、泣きたくなります。
では、草々
2024-3-14
森下克介
トッドの云う「民主主義幻想」と言う言葉を、的場昭弘氏は議論している。
中では、プロテスタンティズムの批判的理解があり、それは「エリート主義」であり、グローバル化を「再植民地化」ともとらえている。
民主主義社会は、「寡占的っ自由な社会」に対して「権威的民主主義」へと移行しているという。
・・・・・
最近あるキリスト教のページに有った「最終的には独裁国家」に成るという言葉も印象的である。
(人類の作る民主主義より「神の作った「神国」」が正しいということの様です。)
・・・・
「気候危機」の現状は既に「+1.5℃」を超えてしまっている、更に「+2℃」への路を驀進している現状を見ると、本当はどうするべきか????判らない・・・。
地球全体、人類全体は発展途上国の開発独裁の様な状態の時期は既に過去のものになる今である。
こんな覚めた世界観をどう始末したらいいのか・・・・
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
ーーーーー民主主義幻想が消えた「西洋」が没落する歴史的理由ーーーーー
『西洋の没落』の著者、エマヌエル・トッドの議論
的場 昭弘 : 哲学者、経済学者 ;2024/03/13 、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今からほぼ100年前、1冊の本が書店に並んだ。それはオットー・シュペングラー(1880~1936年)の『西欧の没落』(1918年)である。
フランスのアナール学派の創始者の1人でもあるリュシアン・フェーヴル(1878~1956年)は、その本が飛ぶように売れたときの様子をこう述べている。
・・・・・
「ドイツに一冊の書物が現れた。著者は当時無名のシュペングラーで、『西欧の没落』というセンセーショナルなタイトルが付されていた。
ライン河畔の本屋の店先に山と積まれていた八折り版が当時飛ぶように売れるさまを今でも眼に浮かべることができる」(リュシアン・フェーヴル『歴史のための闘い』長谷川輝夫訳、平凡社ライブラリー、87ページ)。
・・・・
>>>ドイツの崩壊と西欧の没落
シュペングラーの名は一躍有名になったが、この書物は、第一次世界大戦の直後に出版されたことで、戦争に病んだ人々の心をとらえたのだ。
敗戦に遭遇したドイツの人々の多くは、ドイツの崩壊と西欧の没落を予感し、この書物を我先に買ったのである。
もちろんこれは杞憂に終わったとも言える。
それは、西欧の代わりにアメリカという西欧が出現し、それから100年、なんとか西欧の地位を維持することができたからである。
しかし、2024年現在、ガザとウクライナで問題を抱える西欧の人々は、西欧の没落と同じことを考え始めているともいえる。
今まで疑っていなかった西欧の自信が揺らぎ始めているのである。
それは西欧の代表でもあったアメリカを含むアングロ=サクソン帝国の世界が崩壊しつつあるかに見えるからである。
・・・・・
前回私はエマヌエル・トッドの『西欧の敗北』という書物を紹介したが、そこに書かれたウクライナとロシアについては言及したが、本題の西欧については言及しなかった。
今回はその西欧についての部分を紹介したい。
・・・・
この書物の最後の方の11章に、なぜ世界の残りの国はロシアを選んだのか」という章がある。
その中に地図が掲載されている(307ページ)。そこには、ウクライナ戦争直後の4月7日、国連総会でのロシアに対する制裁決議案に賛成した国と、反対した国が、区分されている。
断固たる非難決議を支持した国と、それ以外の国を分けると、圧倒的に多くの地域が、この決議案に積極的に賛成しているのではないことがわかる。
アメリカとEUそして、日本などの一部の国を除いて、多くは、この非難決議案に、同意していないのである。
・・・・
>>>西欧を支持しなかった国の多さと西欧の誤解
ここからわかることは、いわゆる西欧(ここでは東欧も含まれる)は、人口にして12パーセントであり、残りの88%の非西欧人は西欧と同じようには考えていないということである。
その理由は、非西欧世界の人々にとって、グローバル化とは再植民地化の過程であり、非西欧には西欧とは違う価値基準が存在し、それが西欧と足並みをそろえることを拒否しているからである。
・・・・
もちろん、ロシア人が彼らに好まれているわけではない。
ただロシアは自らの価値を世界の価値だと喧伝もしないし、価値観を押しつけもしていないから、非西欧にとって、それは付き合い安い相手にしかすぎないのだ。
ウクライナ侵攻に関して西欧が盛んに主張していたキャッチフレーズに、「民主主義と自由を守るための闘争」だというものがあった。
しかし、トッドは、それに対して、それでは西欧には本当に民主主義国というものあるのか、本当に自由があるのかという問いを発している。
西欧を西欧たらしめているものを、トッドはフランスのようなカトリックではなく、プロテスタントに求めている。
だから不思議なことに、西欧の敗北の分析対象としてフランスを含めたカトリックの国は対象外となっている。
対象は、ドイツ、イギリス、北欧諸国、そししてアメリカ合衆国である。
「もしマックス・ヴェーバーが主張しているように、プロテスタンティズムこそ西欧発展の動力であったとすれば、今日プロテスタンティズムの死は、西欧の崩壊とその敗北の非常に月並みな原因ということになる」(140ページ)
・・・・
>>>アングロサクソンの民主主義の変容
プロテスタンティズムの宗教精神が刻苦勉励という資本主義の精神を生み出したというのはマックス・ウェーバーが主張した有名な議論だが、一方でこの思想は人種差別主義も生み出している。
黒人差別やナチズムのような差別が強いのも、カトリック地域ではなくプロテルタント地域だ。
そうした差別意識が、民主主義という概念と結びついたら、どうなるのか。
プロテスタンティズムの刻苦勉励は、選ばれたエリートを生み出し、それによる経済発展が生まれる一方、そうした精神をもたない人々に対する差別を生み出す。
もし、そうした宗教精神が消えれば、プロテスタンティズムは、ただのエリート主義になりかねない。
・・・・
ゼロ度のプロテスタント精神、すなわち宗教精神を欠いたプロテスタントはエリート主義に陥り、それは一方で寡占的オリガーキーの社会を形成する可能性があるのだと、トッドは指摘する。
となると、その時点で民主主義はすでに完全に失われているともいえる。
宗教精神が喪失した今では、エリート主義が、寡占的支配を生み出し、セレブの社会を作っているのだという。
選ばれしセレブの自由な民主主義になりつつあるという。
ウクライナ戦争で問題になった自由と民主主義を守るという言葉自体が、すでに今では意味を失っているのではないのかというのだ。
・・・・
では現状はどうなっているのか。
もはや民衆に開かれた民主主義ではなく、一部のエリートに自由に開かれた自由な寡占的(オリガーキー)社会のみが存在していることになる。
しかし他方で、ロシアなどの地域ではかえって民衆の平等が支配し、確かに選ばれた政治家が権威主義的な力をもつことはあるが、それ自体は公平な民主的制度によって担われているともいえる。
そうした社会をトッドは、全体主義社会ではなく、権威的民主社会と表現する。
・・・・
>>>「権威主義的民主社会」の浮上
そうなると、自由と民主主義vs全体主義という図式はもろくも崩れ、寡占的自由な社会vs民主的権威主義との対立となり、そもそも西欧が守っているものは、今では自由と民主主義ではなく、寡占的な自由な社会であるというのだ。
今の民主主義社会は、かつては衆愚社会と呼んでいたものですらなく、無能な一部エリートの寡占的社会だというのだ。
こうして西欧の政治家たちやジャーナリストたち、学者たちエリートは、内輪のセレブな社会にいそしんだ結果、ウクライナで起こっていることの判断を間違ったというのだ。
・・・・
現実に起こっていることから、何を読み取るかではなく、今まで信じて来た安定と平和という価値観から抜けだすこともできず、現状にただ驚き、うろたえ、現実をしっかり見ることもできず、自らが現実の歴史の中にいることを忘れ、歴史の傍観者になっているのだという。
そして「さらに悪いことに、彼らは旅行者として歴史を横断し、ヴァカンス中の夜に「モノポリー」のゲームを楽しむように、言葉でヨーロッパを作りあげ、人々を煙に巻いたのである」(162ページ)。
トッドは、このような状態のことをロシアでは、「マクロン化」(Macroner)という新しい動詞として使われているのだと、紹介している。
つまり、「何かしゃべりまくっているが、なにも語っていない」という意味だ。
・・・・
とりわけ西欧社会を危機に陥れているのは、ロシアや中国が強くなったことではなく、西欧社会の大国アメリカの劣化だという。
それはウクライナ戦争報道においても現実を直視せず、希望的観測の報道に終始したニヒリズム的態度に現れているという。
その劣化は、アメリカ人の平均寿命が下がっていることにも現れている。
2014年の77.3歳から、2020年の76.3歳に減少しているのだ。
自殺、アルコール、戦争などの原因があるにしろ、1人当たりの所得7万5000ドルの国とは思えない水準である。
・・・・
もちろんGNPなどというものは、ドル計算によるバブル計算にしかすぎない。
金融サービスと産業が同じ金額だとしても、それが経済に与える意味はまったく違う。
西欧社会は、日本とドイツを除いて産業の割合が低く、それに比べて非西欧ではその率がとても高い。
実質的な豊かさを実現できていない、ドルだけもっているバブル社会だともいえる。
・・・・
>>>オリガーキー民主社会vs権威主義的民主社会
こうした現状の中で、トランプなどの右翼政権があちこちで生まれているのはなぜかという深刻な問題もある。
まさにエリートの思考と大衆とのねじれ構造がそこにあるのだが、西欧社会の一般民衆がデモクラシーからネグレクトされていることにも原因がある。
政治家も一流大学を出るエリートも、今や一部のものに限られるようになり、ジャーナリズムも法律も大衆にとって不都合な物になってくる中で、大衆は絶望感に陥っているともいえる。
そして、与えられるメディア情報も事実と真逆の都合のいい情報ばかりと来ている。
そうした中で大衆は、エリートが「盲目」であるのと同じく、盲目の状態に追いやられている。
そう考えると、西欧社会が民主主義的だという根拠がどこにあるのかともいえる。
そしてその民主主義が、まるで絵に描いた餅であり、現実が完全に裏切られているとすれば、大衆はどう抵抗すればいいのか。
まさにそれが西欧社会で分断が生み出されている原因でもある。
刻苦勉励と高尚な意識を持った選ばれしエリートが、たんなる寡占支配の無能のゾンビ(生き返った死者)の集まりになったとき、人々が怒りをもってポピュリズムに流れるのも致し方のないことなのかもしれない。
・・・・
>>>民主主義という名の西欧の幻想
また非西欧諸国の多くが、民主主義という名の西欧の幻想にうんざりしていることも確かである。
民主主義と自由が、新自由主義として新しい植民地主義をそれらの国に強いてきたのだとすれば、非西欧世界が西欧的価値観に対する偽善と嫌悪の意識を持つのも当然かもしれない。
もちろん、トッドの議論は親族構造などの歴史的背景を中心に世界を考察してきた社会学的分析、すなわち各地域の歴史的構造の分析にすぎないのかもしれない。
この議論で、深層的構造を説明することは可能だが、突然変化する社会構造を説明することは難しい。
だから、ややもすると極めて保守的な議論になりかねない。
新しい平等や自由を求める声が、旧い構造を変化させるのでそれを拒否し、旧い構造の持つプラスの側面を評価すればするだけ、保守的思想こそ重要だということになりかねないからだ。
・・・・
しかし、人間のあり方がそう簡単に変化しないことも確かだ。
各地で起きている西欧的価値観の受容がうまくいっていないことが、まさにそれを証明している。
グローバル化の中で人間はよく似てくると同時に、他方でますます異化していくというのも事実だからである。
西欧が没落したかどうか、今のところまだわからないが、西欧の歴史が相対化される時代が始まったことだけは確かであろう。だか
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
https://toyokeizai.net/articles/-/740473?page=4
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資本主義はマーケテイングで動いている面がある。
そのマーケテイングの基本は「顧客の欲望の開発」であるとも言われます。
そんな金儲け資本主義がいつまでも蔓延っていたら、どうにもならない。
・・・・
最近、アメリカの奴隷解放運動の進展中に「大統領が奴隷を使い・女性に何人も子供を産ませていた」という事実があったということを知りました。
人間の意識は「自分に甘い」と言うよりも「自分の事は棚に上げてしまう」と言うご都合主義をだれも否定できない、ということの様です。
・・・・
さてさて、「気候危機」を自分事として考えることが出来ないのは当然という認識を再確認すれレばするほど、泣きたくなります。
では、草々
2024-3-14
森下克介
Posted by もりかつ at
11:37
│Comments(0)
2024年03月09日
加谷珪一さんが言う「中世」を考え直しませんか・・・
前略
今の日本の政治は、まさに「金儲けの為の政党政治」とでも名付けたい混乱の中に有る。
今こそ、民主主義が問われる時でしょう。
このままだと、利権社会になってしまうが、今こそ「民主主義の本領発揮」の時でしょう。
・・・・
それにしても、国内外の混乱が目立ち、あたかも中世化してフランス革命でも起こるかもしれない、と言いたくなるかもしれません。
行ってみれば、「新しい時代の模索」が始まったということかもしれません。
発展途上国はシンガポールなどで始まった「開発独裁政治」を我も我もとやっていて、「権力の甘さを知った大統領」の勘違いが世界に広まってしまっている。
ロシアのプーチンさんも、サウジの皇太子も同じで、中国の習近平さんも同じ、その他の南米やアフリカの諸国も同じ罠に嵌ってしまっている。開発独裁の負の一面こそ「地獄の扉を開けた」にあたり、世界中が危機的である。
・・・・
本来の民主主義こそ「混乱を伴う、国民主権の政治」なのでしょう。
「急ぎ過ぎる政治」は、得点主義教育や金メダル至上主義に通じて、不祥事が拡大することになる。
此処での中世化を今こそ見直すと、其処には大きな民主主義の世界観で見た揺れ戻りとして考えると、冷静に考える時間が出来そうである。
・・・・
即ち、気候危機を理解し、化石燃料使用ゼロの世界観が見えない中で、「金儲け権力政治」を見るにつけ人々はたまらないのです。
振り返って、「今日の人々の求めるものは豊かさのある生活」であるのでしょうか????
チョット違うのではないか!と考える人が増えて頬しいものです。
グテーレスさんの言葉「地球沸騰」や「脱GDP」や「地獄の扉が開いた」や「地球は燃えている」などを再度・再度と考えると、「人類はもうだめなんだ!!」ということになるのではないでしょうか????
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
ーーーーーー「資本主義では豊かになれない」と感じる人が増え続ける今ーーーーーー
...世界経済が「中世」に逆戻りする可能性
2024年03月06日;Newsweek、加谷珪一、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<資本主義と民主主義を拡大する流れで発展してきた国際社会だが、
>>>>現在は各国でこれに逆行する出来事が相次いでいる>
このところ、資本主義や民主主義といった、いわゆる近代的システムがうまく機能しなくなっていると懸念する声をよく耳にする。
長期的な時代の変化というのは、後になってみなければ分からないものであり、短期的に結論を下すことは避けたほうがよい。
・・・・
だが、近代的枠組みが大きく揺らいでいるのは間違いなく、そうした視点での議論も必要となってくるだろう。
過去100年の国際社会は、近代国家の枠組みを軸に資本主義と民主主義を拡大する流れで発展してきた。
国ごとに程度の違いはあるにせよ、大きな方向性としては効率のいいグローバル市場の追求と、世界共通の理念として人権を担保する方向性が模索された。
だが近年、一連の流れと逆行する出来事が相次いでいる。
・・・・
欧米社会とは基本的価値観が異なる中国が覇権国として台頭し、ロシアは戦後社会では禁止されていたはずの侵略戦争をあっけなく実施してしまった。
中東各国も目覚ましい発展を示しており、民主国家と異なる価値観を持つ国が相対的に大きな力を持つようになってきた。
一方、西側諸国内部の変化も大きい。アメリカは長く国是としてきた自由貿易主義を自ら放棄しつつあり、建国当初を彷彿とさせる自国中心主義、保護貿易主義に向けて動き始めたように見える。
・・・・
>>>政治がまともに機能しなくなって久しい日本
同時並行で政治の機能不全も顕在化しており、政府の権威は相当程度まで落ちたとみてよい。
今回のアメリカ大統領選挙はかつてないほど社会の分断が露呈する状況となっており、誰が大統領になっても社会の混乱は不可避といえるだろう。
日本はある意味で各国より先行しており、政治がまともに機能しなくなってから既に久しい。
一連の機能不全の根底には、多くの国民が、このまま資本主義社会の運営を続けていても、これ以上、豊かになれないと感じ始めている現実がある。
・・・・
一連の出来事から多くの知識人が、今後の国際社会は民主主義の後退と分断が進むのではないかと考え始めている。
社会の分断化が進めば貿易が停滞し、人の往来や知見の共有も制限されるため、分断はますます顕著となる。
このまま国際社会の混乱が続いた場合、数百年かけて築いてきた近代的システムが瓦解し、中世の時代に逆戻りする可能性すらささやかれている状況だ。
・・・・・
>>>格差が固定された世界へ
中世の時代には統一した権力が存在せず、あちこちに小さな権力と暴力が分散していた。
ミクロのレベルで悲惨な事案が多発する一方、社会全体としては大きな変化がなく安定していたのが特徴である。
前近代的社会においては、市場が分断化されてコストが増加するため、モノの値段が高くなる。
供給に制限が加わるので経済活動も停滞。
市場拡大が見込めないため金融システムが発達せず金利も高く推移する。
・・・・
多くの人にとって機会が奪われる一方、土地や事業資産、あるいは金融資産を所有している人は、そこから一定の利子や配当を得ることができるので、「持てる」人たちにとっては意外と居心地がよい。
つまり世界全体が前近代化していくと、社会の再分配機能が低下し、結果として階層間の移動も起こりにくくなる。
このままの状態を放置すれば、こうした未来への蓋然性は確実に高まってくるだろう。
変化への対応は目に見えてからでは遅く、手を打つなら今しかない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
https://www.newsweekjapan.jp/kaya/2024/03/post-270_1.php
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
人びとが中世化を認めているのは、まさにこの暗黒化している地球で「豊かさのある生活」を求めて良いのか???
ということでしょう。
・・・・
即ち、「人々が、この地球で滅びるのか?、生き延びるのか?」という問に結論を求めているからでしょう!!
しかしこれに、正しい回答は見えない!!!と言っているのです。
まさに、危機対応の民主主義が求められているのです。
「金権政治家に何かを期待してはいられない」のです。
「今こそ、人々が全て主権者として行動する時です」。
宗教の権威政治に頼る人類、イスラム教での主権は神(アラー)にしかないので、神に祈るだけです。
しかし、今は人類の出したGHGを止めないと生きていけないのです、天を仰いで神様に何を頼んでも、豊かな生活を棄てない限りだめです、そういうご託宣が下りてくるのでしょうか?聖典のどこにそのようなことがかかれているのでしょうか??
・・・・・
人びとが、中世を意識したのなら、中世の日々の生活だけに目をやって、今の人々の知恵で何とか生き延びる三大を使用ではないでしょうか?
・・・・
では、草々
2024-3-9
森下克介
今の日本の政治は、まさに「金儲けの為の政党政治」とでも名付けたい混乱の中に有る。
今こそ、民主主義が問われる時でしょう。
このままだと、利権社会になってしまうが、今こそ「民主主義の本領発揮」の時でしょう。
・・・・
それにしても、国内外の混乱が目立ち、あたかも中世化してフランス革命でも起こるかもしれない、と言いたくなるかもしれません。
行ってみれば、「新しい時代の模索」が始まったということかもしれません。
発展途上国はシンガポールなどで始まった「開発独裁政治」を我も我もとやっていて、「権力の甘さを知った大統領」の勘違いが世界に広まってしまっている。
ロシアのプーチンさんも、サウジの皇太子も同じで、中国の習近平さんも同じ、その他の南米やアフリカの諸国も同じ罠に嵌ってしまっている。開発独裁の負の一面こそ「地獄の扉を開けた」にあたり、世界中が危機的である。
・・・・
本来の民主主義こそ「混乱を伴う、国民主権の政治」なのでしょう。
「急ぎ過ぎる政治」は、得点主義教育や金メダル至上主義に通じて、不祥事が拡大することになる。
此処での中世化を今こそ見直すと、其処には大きな民主主義の世界観で見た揺れ戻りとして考えると、冷静に考える時間が出来そうである。
・・・・
即ち、気候危機を理解し、化石燃料使用ゼロの世界観が見えない中で、「金儲け権力政治」を見るにつけ人々はたまらないのです。
振り返って、「今日の人々の求めるものは豊かさのある生活」であるのでしょうか????
チョット違うのではないか!と考える人が増えて頬しいものです。
グテーレスさんの言葉「地球沸騰」や「脱GDP」や「地獄の扉が開いた」や「地球は燃えている」などを再度・再度と考えると、「人類はもうだめなんだ!!」ということになるのではないでしょうか????
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ーーーーーー「資本主義では豊かになれない」と感じる人が増え続ける今ーーーーーー
...世界経済が「中世」に逆戻りする可能性
2024年03月06日;Newsweek、加谷珪一、
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<資本主義と民主主義を拡大する流れで発展してきた国際社会だが、
>>>>現在は各国でこれに逆行する出来事が相次いでいる>
このところ、資本主義や民主主義といった、いわゆる近代的システムがうまく機能しなくなっていると懸念する声をよく耳にする。
長期的な時代の変化というのは、後になってみなければ分からないものであり、短期的に結論を下すことは避けたほうがよい。
・・・・
だが、近代的枠組みが大きく揺らいでいるのは間違いなく、そうした視点での議論も必要となってくるだろう。
過去100年の国際社会は、近代国家の枠組みを軸に資本主義と民主主義を拡大する流れで発展してきた。
国ごとに程度の違いはあるにせよ、大きな方向性としては効率のいいグローバル市場の追求と、世界共通の理念として人権を担保する方向性が模索された。
だが近年、一連の流れと逆行する出来事が相次いでいる。
・・・・
欧米社会とは基本的価値観が異なる中国が覇権国として台頭し、ロシアは戦後社会では禁止されていたはずの侵略戦争をあっけなく実施してしまった。
中東各国も目覚ましい発展を示しており、民主国家と異なる価値観を持つ国が相対的に大きな力を持つようになってきた。
一方、西側諸国内部の変化も大きい。アメリカは長く国是としてきた自由貿易主義を自ら放棄しつつあり、建国当初を彷彿とさせる自国中心主義、保護貿易主義に向けて動き始めたように見える。
・・・・
>>>政治がまともに機能しなくなって久しい日本
同時並行で政治の機能不全も顕在化しており、政府の権威は相当程度まで落ちたとみてよい。
今回のアメリカ大統領選挙はかつてないほど社会の分断が露呈する状況となっており、誰が大統領になっても社会の混乱は不可避といえるだろう。
日本はある意味で各国より先行しており、政治がまともに機能しなくなってから既に久しい。
一連の機能不全の根底には、多くの国民が、このまま資本主義社会の運営を続けていても、これ以上、豊かになれないと感じ始めている現実がある。
・・・・
一連の出来事から多くの知識人が、今後の国際社会は民主主義の後退と分断が進むのではないかと考え始めている。
社会の分断化が進めば貿易が停滞し、人の往来や知見の共有も制限されるため、分断はますます顕著となる。
このまま国際社会の混乱が続いた場合、数百年かけて築いてきた近代的システムが瓦解し、中世の時代に逆戻りする可能性すらささやかれている状況だ。
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>>>格差が固定された世界へ
中世の時代には統一した権力が存在せず、あちこちに小さな権力と暴力が分散していた。
ミクロのレベルで悲惨な事案が多発する一方、社会全体としては大きな変化がなく安定していたのが特徴である。
前近代的社会においては、市場が分断化されてコストが増加するため、モノの値段が高くなる。
供給に制限が加わるので経済活動も停滞。
市場拡大が見込めないため金融システムが発達せず金利も高く推移する。
・・・・
多くの人にとって機会が奪われる一方、土地や事業資産、あるいは金融資産を所有している人は、そこから一定の利子や配当を得ることができるので、「持てる」人たちにとっては意外と居心地がよい。
つまり世界全体が前近代化していくと、社会の再分配機能が低下し、結果として階層間の移動も起こりにくくなる。
このままの状態を放置すれば、こうした未来への蓋然性は確実に高まってくるだろう。
変化への対応は目に見えてからでは遅く、手を打つなら今しかない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
https://www.newsweekjapan.jp/kaya/2024/03/post-270_1.php
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
人びとが中世化を認めているのは、まさにこの暗黒化している地球で「豊かさのある生活」を求めて良いのか???
ということでしょう。
・・・・
即ち、「人々が、この地球で滅びるのか?、生き延びるのか?」という問に結論を求めているからでしょう!!
しかしこれに、正しい回答は見えない!!!と言っているのです。
まさに、危機対応の民主主義が求められているのです。
「金権政治家に何かを期待してはいられない」のです。
「今こそ、人々が全て主権者として行動する時です」。
宗教の権威政治に頼る人類、イスラム教での主権は神(アラー)にしかないので、神に祈るだけです。
しかし、今は人類の出したGHGを止めないと生きていけないのです、天を仰いで神様に何を頼んでも、豊かな生活を棄てない限りだめです、そういうご託宣が下りてくるのでしょうか?聖典のどこにそのようなことがかかれているのでしょうか??
・・・・・
人びとが、中世を意識したのなら、中世の日々の生活だけに目をやって、今の人々の知恵で何とか生き延びる三大を使用ではないでしょうか?
・・・・
では、草々
2024-3-9
森下克介
Posted by もりかつ at
07:48
│Comments(0)
2024年03月06日
とうとう出ました、「大気中の水蒸気削減」という提案ですが・・・・
前略
大気中の水蒸気が地球温暖化に大きな寄与をしているということをきちんと理解しているようで、ちょっとおかしい感じ・・・。
水蒸気は約半分以上(6割とも言われる)の温暖化効果を持っているのが現実です。
だからと言って、其の水蒸気を減らすとは、面白い着眼点である。
・・・・・
現在のCO2削減議論の背景には、水蒸気は大気温相当の飽和水蒸気を上限とした自然の水蒸気割合があり、自動的に海水やその他の水・氷などとの間でバランスしていることを前提にしている。
人為的に管理できない(大気の乾燥度を上げるのは部分的にできても、何処からか供給されてしまう)、死、」気温が上がればそれなりに水蒸気は増える。
これは、正のフィードバック現象の一つということにもなる。
この他には、地中のメタンの排出や北極の雪原が海水になると太陽光を吸収するとかいろいろある。
・・・・
いずれにしても、地表の水は沢山あるので、すいっ蒸気を減らしても幾らでも出てくるので、議論をしても良いが、生産的ではない・・・。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
ーーーーー大気圏の水蒸気を減らしたら、温暖化を抑止できるか?ーーーーー
ギズモード・ジャパン; そうこ 、20024-3-6,
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
気候変動に対抗していくためには、1つではなくありとあらゆることをやっていくしかないんです。
できることはやってみる。
そう、地球の大気圏から水蒸気を減らすなんてアイデアもやってみたらいいんです。
・・・・・
アメリカ海洋大気庁(NOAA)の地球構造学研究所研究員であるJoshua Schwarz氏が率いる研究チームが、地球の大気から水蒸気を減らすという対策を提案しています。
研究論文の主執筆者でもあるSchwarz氏が、米Gizmodoの取材にコメントしてくれました。
いわく「そんなに複雑なアイデアではないんです」。
・・・・・・
>>>水蒸気減らすとどうなるの?
地球の大気において、水蒸気は温室効果ガスのような役割をしています。
太陽からの放射線を吸収し、地球の表面へと排出します。
成層圏(地球の大気の内側から2層目)に氷核形成粒子を加えることで、その水蒸気の量を減少させようというのが、今回の研究論文が語るところ。
大気の水蒸気が減れば、より多くの熱が宇宙へと放出される=地球にこもる熱が減るというシンプルな考え方です。
研究では、水蒸気量を3%減らせば、世界中で効果が出る計算になっています。
成層圏は地球から6〜20km上空から、50kmまで。
この高さならば飛行機でリーチできるので、氷核形成粒子を届けることは可能です。
・・・・
まだ「1つのアイデア」にすぎない
研究チームは、高層大気の水蒸気の動きをトラッキングするNASAの観測航空機Airborne Tropical TRopopause EXperimentの観測データを用いて、成層圏から一定の水蒸気を減らすために必要な粒子の量を算出するモデルを制作。
モデル算出では、このやり方が地球温暖化の緩和に役立つと推測されたものの、実行するには技術的な課題があります。
例えば成層圏に粒子を届けたとして、それをどう大気に注入するか、その技術は開発する必要あります。
・・・・
Schwarz氏は、取材にてこう語ってくれました。
「このアイデアは(地球温暖化の)特効薬ではありません。
誰も知らない魔法の解決策でもありません。
少しでも正しい方向へと向かう1つの選択肢にすぎないのです。
・・・・
魔法のような解決策があるなら、やるなとはもちろん言いません。
ただ、現段階ではいろいろなアイデアを必要としており、何にどうアプローチするかを模索するときです。
惑星と人類のためにどの方法がいいのか、複数のアイデアをミックスさせてみるのもいいかもしれませんね」
・・・・
研究論文はScience Advancesに掲載されています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
https://www.msn.com/ja-jp/news/techandscience/%E5%A4%A7%E6%B0%97%E5%9C%8F%E3%81%AE%E6%B0%B4%E8%92%B8%E6%B0%97%E3%82%92%E6%B8%9B%E3%82%89%E3%81%97%E3%81%9F%E3%82%89-%E6%B8%A9%E6%9A%96%E5%8C%96%E3%82%92%E6%8A%91%E6%AD%A2%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%82%8B%E3%81%8B/ar-BB1jmEwd?ocid=msedgntp&pc=LCTS&cvid=2e11bf8928604a54a60ff754f0717278&ei=15
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
地球が全部砂漠になってしまえば、水蒸気の供給が止まるので、良いかもしれない。
それに至るまでの気温上昇は地獄で、金星化ということになる。
・・・・
やはり、山極先生の「狩猟採集生活」と現実との折り合いを何処につけるか、という議論をもっとちゃんとしないといけない。
人類には、DNAとして、長期の戦略的理解はできても、それを実行するほどの強い意志を持ち合わせていない・・・。
犬や猫が生き抜くために、「人間に近づく(家畜化を容認した)」という大変革を遂げたように、人間が生き抜くために、「人類の再野生化」と言うべき「狩猟採集生活」を極限とした「人類の再野生化」の道を探すことすらできない・・・・、そんな程度ですか?
・・・・
では、草々
20245-3-6
森下克介
大気中の水蒸気が地球温暖化に大きな寄与をしているということをきちんと理解しているようで、ちょっとおかしい感じ・・・。
水蒸気は約半分以上(6割とも言われる)の温暖化効果を持っているのが現実です。
だからと言って、其の水蒸気を減らすとは、面白い着眼点である。
・・・・・
現在のCO2削減議論の背景には、水蒸気は大気温相当の飽和水蒸気を上限とした自然の水蒸気割合があり、自動的に海水やその他の水・氷などとの間でバランスしていることを前提にしている。
人為的に管理できない(大気の乾燥度を上げるのは部分的にできても、何処からか供給されてしまう)、死、」気温が上がればそれなりに水蒸気は増える。
これは、正のフィードバック現象の一つということにもなる。
この他には、地中のメタンの排出や北極の雪原が海水になると太陽光を吸収するとかいろいろある。
・・・・
いずれにしても、地表の水は沢山あるので、すいっ蒸気を減らしても幾らでも出てくるので、議論をしても良いが、生産的ではない・・・。
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ーーーーー大気圏の水蒸気を減らしたら、温暖化を抑止できるか?ーーーーー
ギズモード・ジャパン; そうこ 、20024-3-6,
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
気候変動に対抗していくためには、1つではなくありとあらゆることをやっていくしかないんです。
できることはやってみる。
そう、地球の大気圏から水蒸気を減らすなんてアイデアもやってみたらいいんです。
・・・・・
アメリカ海洋大気庁(NOAA)の地球構造学研究所研究員であるJoshua Schwarz氏が率いる研究チームが、地球の大気から水蒸気を減らすという対策を提案しています。
研究論文の主執筆者でもあるSchwarz氏が、米Gizmodoの取材にコメントしてくれました。
いわく「そんなに複雑なアイデアではないんです」。
・・・・・・
>>>水蒸気減らすとどうなるの?
地球の大気において、水蒸気は温室効果ガスのような役割をしています。
太陽からの放射線を吸収し、地球の表面へと排出します。
成層圏(地球の大気の内側から2層目)に氷核形成粒子を加えることで、その水蒸気の量を減少させようというのが、今回の研究論文が語るところ。
大気の水蒸気が減れば、より多くの熱が宇宙へと放出される=地球にこもる熱が減るというシンプルな考え方です。
研究では、水蒸気量を3%減らせば、世界中で効果が出る計算になっています。
成層圏は地球から6〜20km上空から、50kmまで。
この高さならば飛行機でリーチできるので、氷核形成粒子を届けることは可能です。
・・・・
まだ「1つのアイデア」にすぎない
研究チームは、高層大気の水蒸気の動きをトラッキングするNASAの観測航空機Airborne Tropical TRopopause EXperimentの観測データを用いて、成層圏から一定の水蒸気を減らすために必要な粒子の量を算出するモデルを制作。
モデル算出では、このやり方が地球温暖化の緩和に役立つと推測されたものの、実行するには技術的な課題があります。
例えば成層圏に粒子を届けたとして、それをどう大気に注入するか、その技術は開発する必要あります。
・・・・
Schwarz氏は、取材にてこう語ってくれました。
「このアイデアは(地球温暖化の)特効薬ではありません。
誰も知らない魔法の解決策でもありません。
少しでも正しい方向へと向かう1つの選択肢にすぎないのです。
・・・・
魔法のような解決策があるなら、やるなとはもちろん言いません。
ただ、現段階ではいろいろなアイデアを必要としており、何にどうアプローチするかを模索するときです。
惑星と人類のためにどの方法がいいのか、複数のアイデアをミックスさせてみるのもいいかもしれませんね」
・・・・
研究論文はScience Advancesに掲載されています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
https://www.msn.com/ja-jp/news/techandscience/%E5%A4%A7%E6%B0%97%E5%9C%8F%E3%81%AE%E6%B0%B4%E8%92%B8%E6%B0%97%E3%82%92%E6%B8%9B%E3%82%89%E3%81%97%E3%81%9F%E3%82%89-%E6%B8%A9%E6%9A%96%E5%8C%96%E3%82%92%E6%8A%91%E6%AD%A2%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%82%8B%E3%81%8B/ar-BB1jmEwd?ocid=msedgntp&pc=LCTS&cvid=2e11bf8928604a54a60ff754f0717278&ei=15
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地球が全部砂漠になってしまえば、水蒸気の供給が止まるので、良いかもしれない。
それに至るまでの気温上昇は地獄で、金星化ということになる。
・・・・
やはり、山極先生の「狩猟採集生活」と現実との折り合いを何処につけるか、という議論をもっとちゃんとしないといけない。
人類には、DNAとして、長期の戦略的理解はできても、それを実行するほどの強い意志を持ち合わせていない・・・。
犬や猫が生き抜くために、「人間に近づく(家畜化を容認した)」という大変革を遂げたように、人間が生き抜くために、「人類の再野生化」と言うべき「狩猟採集生活」を極限とした「人類の再野生化」の道を探すことすらできない・・・・、そんな程度ですか?
・・・・
では、草々
20245-3-6
森下克介
Posted by もりかつ at
14:09
│Comments(0)
2024年03月06日
新しい「錬金術(多元素合金)」が未来を創るのではないか?????
前略
紀元前の時代から「錬金術」が持て囃されてきた!!
現在がその一つの回答を見つけた!
NHKのサイエンスゼロで知りました。
・・・・
金属のもつ性質をいろんな形で作り出すことができるようになった、ということです。
早速、水分解能力の向上が試されました。
これから、どんなものが出てくるのか、夢が膨らみます・・・・
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
ーーーーー「まるで現代の錬金術」京大が開発した貴金属8元素合金がもたらす意味。ーーーーーーー
材料開発新時代へ
BUSINESS INSIDER、 彩恵りり、Apr. 20, 2022、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
人類が合金を利用し始めてから5000年、歴史上初めて貴金属8元素を原子レベルで混合する事に成功。
・・・・・・・・・
水素を発生させる触媒としての性能が、市販の白金触媒の10倍以上に。
現代社会が抱える問題を解決する多元素触媒を、自らデザインし作れるようになる技術につながるかもしれない。
“アホな発想” こそ、新しい発見を生み出す。
・・・・・・
銅と亜鉛が混ざり合った真鍮や、鉄にクロムを含ませたステンレスのように、異なる種類の金属元素が混ざり合った金属を「合金」と呼びます。
2022年2月、京都大学大学院理学研究科の北川宏教授は、「8種類の『貴金属』を全て原子レベルで均一に混合」することに成功したと、アメリカの国際学術誌『Journal of the American Chemical Society』に報告しました。
一言ではなかなか伝わりづらい、この研究のスゴさを、北川教授に聞きました。
論文情報:"Noble-Metal High-Entropy-Alloy Nanoparticles: Atomic-Level Insight into the Electronic Structure".
・・・・・
世の中の合金は「ドレッシング」と同じような状態
調理器具としてよく使われるステンレスも合金の一種だ。
アルミニウムや鉄、銅に亜鉛など、金属元素といってもさまざまです。
その中で、例えば2種類の元素を混ぜ合わせた「合金」は1500パターン以上つくることができるはずです。
しかし「その大半は原子レベルで混ざり合う事ができない」と北川教授は指摘します。
・・・・
例えるなら「水」と「油」。ドレッシングのようなものです。
無理に混ぜようと激しく振れば一見混ざっているように見えますが、よく見ると水と油はそれぞれ細かい粒となっているだけで、決して分子レベルで混ざっているわけではありません。
北川教授は、「私たちがよく知る「合金」と呼ばれているものも、実はそのほとんどがドレッシングと同じような状態だ」と言います。
今回北川教授が実験に用いた「貴金属」は、金や銀に加え、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金 (プラチナ)の合計8種類の金属元素のグループです。
金や銀を除いた元素は、化学反応の「触媒」として似た性質を持つ事から、まとめて「白金族元素」とも呼ばれています。
この8種類の貴金属元素も、先程説明したように基本的に原子レベルで混ぜ合わせることは非常に難しいとされています。
北川教授は、この本来は混ざりにくい8つの貴金属同士を「人類が合金を利用した5000年の中で初めて原子レベルで混ぜ合わせた」と、その成果を強調します。
、北川教授が合成した8つの元素を原子レベルで混ぜ合わせた粒子は、水素を発生させる触媒としての性能が、市販の白金触媒の10倍以上という数値を叩き出したというのだから驚きです。
・・・・・
混ざらないものを混ぜるには?
では、どのように「水と油」のように混ざり合わないはずの貴金属元素を混ぜ合わせたのでしょうか。
鍵となるのは、金属元素の状態を変化させる方法にあります。
北川教授はまず、金属元素を電子が不足した「イオン」の状態にし、水に溶かしました。
この水溶液を、熱した有機溶媒(還元性の溶媒)の中に入れると、イオン状態の金属元素は瞬時に原子の状態に戻り、金属元素同士で集まります。
北川教授は独自の手法を開発し、イオン化させた異なる種類の金属元素を同時に原子の状態に戻すことで、同じ種類の元素が集まるよりも前に、異なる種類の元素同士が均一に集まるような状態をつくりました。
この手法を「非平衡科学的還元法」と言います。
こうして、本来なら混ざり合うことのない8種類の金属元素が原子レベルで均等に混ざりあった、直径数ナノメートルの微細な合金粒子(ナノ粒子合金)をつくったのです。
・・・・・
北川教授は、今回合成されたナノ粒子合金の合成を「全く新しい『スーパー貴金属元素』をつくり出したと言っても過言ではない」と強調します。
単一の金属元素から出来ている物質の内部では、隣り合う原子は必ず同じ種類の元素です。
一方、合金の場合には、異なる種類の原子が隣り合うことがあります。
物質の性質は、こういった原子同士の「相互作用」の結果生み出されるものです。
今回、北川教授が合成した8種類もの貴金属元素を均一に混ぜ合わせたナノ粒子の合金では、ある1つの原子のまわりに、基本的に別の種類の元素が配置されています。
その結果、このナノ粒子合金の内部の状態は、どの貴金属とも異なる状態になっています。
物質の内部の状態が違えば、当然、現れる性質も変わります。
だからこそ、今回北川教授が合成したナノ粒子合金は、まるで「新しい元素」と言えるわけです。
・・・・
実際、今回合成された “スーパー貴金属元素” の「水素発生触媒」としての性能は、市販の白金触媒の10倍以上という数値を叩き出しました。
「本来なら水素発生触媒の性質を持たない金やオスミウムが混ざっていながら、既存の触媒よりも高い性能を持っている、という点も興味深い点です」(北川教授)
異なる種類の元素を混ぜ合わせた粒子の性質は、必ずしも混ぜ合わせた各元素の性質の「平均値」になるわけではありません。
これはつまり、今まで触媒として有効活用できないと思われていた金属元素でも、元素の組み合わせ次第では有用な触媒として活用できる可能性があるということを意味しています。
・・・・
新手法開発のきっかけは “アホな発想” から
北川教授がこの研究を始めたきっかけは、「原子番号45番のロジウムと、47番の銀を均等に混合できれば、その間に位置する46番のパラジウムの性質が現れるのではないか」という、一見突拍子もない発想だったといいます。
北川教授は「非常識に見える『アホな発想』をしなければ、新しい研究課題は見えてこない」と語ります。
この仮説を確かめるべく、その後北川教授は、原子レベルできっちりと混ざり合った合金を実現する手法を開発。
2010年にロジウムと銀が均等に混ざった「人工パラジウム」の作製に成功しました。
8種類の貴金属元素を混ぜ合わせた合金の実現は、この人工パラジウムを作成した手法を発展させた結果です。
さらに北川教授は、「現在では2種類から8種類へと、混ぜ合わせ可能な元素の種類数は大幅に増えました。
実は5種類以上の方が合成しやすい事が理論的にも明らかになっているのです」と続けます。
・・・・・
今回、北川教授が発表した研究成果では、8種類の貴金属を同じ割合で混合しましたが、個々の元素を任意の割合で混合することも可能だといいます。
また、合成できる元素の種類の幅もいまではかなり広がっているといいます。
「つまり、元素の種類や割合を自由に設定して、好きな性質を持つ材料を合成することも夢ではないという事です」(北川教授)
ただ、無数に存在する組み合わせの中から、私たちが求める性能を持つ合金を見つけ出すのは、いくら優秀な直感を持つ研究者でも、頭の中で考えるのには限界があります。
北川教授はこの問題に対し、「計算科学的な手法で材料の性質を予測する手法を取り入れ、研究を進めていこうとしている」と言います。
・・・・・
デザインした触媒で、現代社会の課題を解決する時代へ
地球環境を汚染する排気ガスの浄化や、燃料としても使える水素の生成、プラスチックなどを分解する反応など、「触媒」は現代社会が抱えている社会課題を解決するためには必要不可欠な存在です。
北川教授が開発した、非平衡化学的還元法はスケールアップが図られ、フルヤ金属と協働して、工業的に採算が取れるような安定した量産化プロセスの構築も進めているといいます。
北川教授の究極の夢は「118種類の元素を全て混ぜ合わせること」だと言います。
一見無謀とも思える、北川教授のそんな突拍子もない発想から生まれたナノ粒子合金が、これからの持続可能な社会の実現に不可欠なテクノロジーの一つになるかもしれません。
(文・彩恵りり、 編集・三ツ村崇志)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
https://www.businessinsider.jp/post-253222
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これから多くの時間をかけて、色んなものが出てくるはずです。
しかし、其れに「負んぶに抱っこ」みたいに希望のすべてを掛けていくのは、問題でしょう。
・・・・
では、草々
2024-3-6
森下克介
紀元前の時代から「錬金術」が持て囃されてきた!!
現在がその一つの回答を見つけた!
NHKのサイエンスゼロで知りました。
・・・・
金属のもつ性質をいろんな形で作り出すことができるようになった、ということです。
早速、水分解能力の向上が試されました。
これから、どんなものが出てくるのか、夢が膨らみます・・・・
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
ーーーーー「まるで現代の錬金術」京大が開発した貴金属8元素合金がもたらす意味。ーーーーーーー
材料開発新時代へ
BUSINESS INSIDER、 彩恵りり、Apr. 20, 2022、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
人類が合金を利用し始めてから5000年、歴史上初めて貴金属8元素を原子レベルで混合する事に成功。
・・・・・・・・・
水素を発生させる触媒としての性能が、市販の白金触媒の10倍以上に。
現代社会が抱える問題を解決する多元素触媒を、自らデザインし作れるようになる技術につながるかもしれない。
“アホな発想” こそ、新しい発見を生み出す。
・・・・・・
銅と亜鉛が混ざり合った真鍮や、鉄にクロムを含ませたステンレスのように、異なる種類の金属元素が混ざり合った金属を「合金」と呼びます。
2022年2月、京都大学大学院理学研究科の北川宏教授は、「8種類の『貴金属』を全て原子レベルで均一に混合」することに成功したと、アメリカの国際学術誌『Journal of the American Chemical Society』に報告しました。
一言ではなかなか伝わりづらい、この研究のスゴさを、北川教授に聞きました。
論文情報:"Noble-Metal High-Entropy-Alloy Nanoparticles: Atomic-Level Insight into the Electronic Structure".
・・・・・
世の中の合金は「ドレッシング」と同じような状態
調理器具としてよく使われるステンレスも合金の一種だ。
アルミニウムや鉄、銅に亜鉛など、金属元素といってもさまざまです。
その中で、例えば2種類の元素を混ぜ合わせた「合金」は1500パターン以上つくることができるはずです。
しかし「その大半は原子レベルで混ざり合う事ができない」と北川教授は指摘します。
・・・・
例えるなら「水」と「油」。ドレッシングのようなものです。
無理に混ぜようと激しく振れば一見混ざっているように見えますが、よく見ると水と油はそれぞれ細かい粒となっているだけで、決して分子レベルで混ざっているわけではありません。
北川教授は、「私たちがよく知る「合金」と呼ばれているものも、実はそのほとんどがドレッシングと同じような状態だ」と言います。
今回北川教授が実験に用いた「貴金属」は、金や銀に加え、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金 (プラチナ)の合計8種類の金属元素のグループです。
金や銀を除いた元素は、化学反応の「触媒」として似た性質を持つ事から、まとめて「白金族元素」とも呼ばれています。
この8種類の貴金属元素も、先程説明したように基本的に原子レベルで混ぜ合わせることは非常に難しいとされています。
北川教授は、この本来は混ざりにくい8つの貴金属同士を「人類が合金を利用した5000年の中で初めて原子レベルで混ぜ合わせた」と、その成果を強調します。
、北川教授が合成した8つの元素を原子レベルで混ぜ合わせた粒子は、水素を発生させる触媒としての性能が、市販の白金触媒の10倍以上という数値を叩き出したというのだから驚きです。
・・・・・
混ざらないものを混ぜるには?
では、どのように「水と油」のように混ざり合わないはずの貴金属元素を混ぜ合わせたのでしょうか。
鍵となるのは、金属元素の状態を変化させる方法にあります。
北川教授はまず、金属元素を電子が不足した「イオン」の状態にし、水に溶かしました。
この水溶液を、熱した有機溶媒(還元性の溶媒)の中に入れると、イオン状態の金属元素は瞬時に原子の状態に戻り、金属元素同士で集まります。
北川教授は独自の手法を開発し、イオン化させた異なる種類の金属元素を同時に原子の状態に戻すことで、同じ種類の元素が集まるよりも前に、異なる種類の元素同士が均一に集まるような状態をつくりました。
この手法を「非平衡科学的還元法」と言います。
こうして、本来なら混ざり合うことのない8種類の金属元素が原子レベルで均等に混ざりあった、直径数ナノメートルの微細な合金粒子(ナノ粒子合金)をつくったのです。
・・・・・
北川教授は、今回合成されたナノ粒子合金の合成を「全く新しい『スーパー貴金属元素』をつくり出したと言っても過言ではない」と強調します。
単一の金属元素から出来ている物質の内部では、隣り合う原子は必ず同じ種類の元素です。
一方、合金の場合には、異なる種類の原子が隣り合うことがあります。
物質の性質は、こういった原子同士の「相互作用」の結果生み出されるものです。
今回、北川教授が合成した8種類もの貴金属元素を均一に混ぜ合わせたナノ粒子の合金では、ある1つの原子のまわりに、基本的に別の種類の元素が配置されています。
その結果、このナノ粒子合金の内部の状態は、どの貴金属とも異なる状態になっています。
物質の内部の状態が違えば、当然、現れる性質も変わります。
だからこそ、今回北川教授が合成したナノ粒子合金は、まるで「新しい元素」と言えるわけです。
・・・・
実際、今回合成された “スーパー貴金属元素” の「水素発生触媒」としての性能は、市販の白金触媒の10倍以上という数値を叩き出しました。
「本来なら水素発生触媒の性質を持たない金やオスミウムが混ざっていながら、既存の触媒よりも高い性能を持っている、という点も興味深い点です」(北川教授)
異なる種類の元素を混ぜ合わせた粒子の性質は、必ずしも混ぜ合わせた各元素の性質の「平均値」になるわけではありません。
これはつまり、今まで触媒として有効活用できないと思われていた金属元素でも、元素の組み合わせ次第では有用な触媒として活用できる可能性があるということを意味しています。
・・・・
新手法開発のきっかけは “アホな発想” から
北川教授がこの研究を始めたきっかけは、「原子番号45番のロジウムと、47番の銀を均等に混合できれば、その間に位置する46番のパラジウムの性質が現れるのではないか」という、一見突拍子もない発想だったといいます。
北川教授は「非常識に見える『アホな発想』をしなければ、新しい研究課題は見えてこない」と語ります。
この仮説を確かめるべく、その後北川教授は、原子レベルできっちりと混ざり合った合金を実現する手法を開発。
2010年にロジウムと銀が均等に混ざった「人工パラジウム」の作製に成功しました。
8種類の貴金属元素を混ぜ合わせた合金の実現は、この人工パラジウムを作成した手法を発展させた結果です。
さらに北川教授は、「現在では2種類から8種類へと、混ぜ合わせ可能な元素の種類数は大幅に増えました。
実は5種類以上の方が合成しやすい事が理論的にも明らかになっているのです」と続けます。
・・・・・
今回、北川教授が発表した研究成果では、8種類の貴金属を同じ割合で混合しましたが、個々の元素を任意の割合で混合することも可能だといいます。
また、合成できる元素の種類の幅もいまではかなり広がっているといいます。
「つまり、元素の種類や割合を自由に設定して、好きな性質を持つ材料を合成することも夢ではないという事です」(北川教授)
ただ、無数に存在する組み合わせの中から、私たちが求める性能を持つ合金を見つけ出すのは、いくら優秀な直感を持つ研究者でも、頭の中で考えるのには限界があります。
北川教授はこの問題に対し、「計算科学的な手法で材料の性質を予測する手法を取り入れ、研究を進めていこうとしている」と言います。
・・・・・
デザインした触媒で、現代社会の課題を解決する時代へ
地球環境を汚染する排気ガスの浄化や、燃料としても使える水素の生成、プラスチックなどを分解する反応など、「触媒」は現代社会が抱えている社会課題を解決するためには必要不可欠な存在です。
北川教授が開発した、非平衡化学的還元法はスケールアップが図られ、フルヤ金属と協働して、工業的に採算が取れるような安定した量産化プロセスの構築も進めているといいます。
北川教授の究極の夢は「118種類の元素を全て混ぜ合わせること」だと言います。
一見無謀とも思える、北川教授のそんな突拍子もない発想から生まれたナノ粒子合金が、これからの持続可能な社会の実現に不可欠なテクノロジーの一つになるかもしれません。
(文・彩恵りり、 編集・三ツ村崇志)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
https://www.businessinsider.jp/post-253222
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これから多くの時間をかけて、色んなものが出てくるはずです。
しかし、其れに「負んぶに抱っこ」みたいに希望のすべてを掛けていくのは、問題でしょう。
・・・・
では、草々
2024-3-6
森下克介
Posted by もりかつ at
11:18
│Comments(0)